「社員が自律的に学んでくれない」
「研修がやりっぱなしで、効果が出ているのかわからない」
「せっかく導入したLMSが、一部の社員しか使っておらず形骸化している…」
人材育成を担当する方は、一度はこのような課題に頭を悩ませたことがあるのではないでしょうか。
多くの企業がLMS(学習管理システム)を導入する一方で、その活用に苦戦する声も少なくありません。LMSは、ただ導入すれば魔法のように人材が育つツールではないのです。
では、成果を出す企業とそうでない企業とでは、一体何が違うのでしょうか?
その答えは、成功企業の事例の中に隠されています。他社がどのような課題を持ち、LMSをどう活用して乗り越えたのかを知ることは、自社の課題解決への最短ルートとなるはずです。
この記事では、トヨタ自動車、JTB、アサヒグループといった業界をリードする10社が、いかにしてLMSを活用し、人材育成の課題を解決したのかを徹底解説します。
5万人の教育環境をどう作り上げたのか?
eラーニングの利用を12倍に引き上げた秘訣とは?
バラバラだった教育システムを統合し、管理工数をゼロにした方法とは?
各社の具体的な取り組みから、自社でも応用できるヒントがきっと見つかるはずです。初めてのLMS導入はもちろん、既存システムの費用対効果に悩むリプレイス検討中の担当者様も、人材育成の羅針盤としてぜひご活用ください。
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LMS(学習管理システム:Learning Management System) とは、主に企業や教育機関において、eラ…
AIで要約
- LMS導入は、人材育成の多様な課題を解決し、企業成長を促進します。
- 導入成功事例から自社での運用のイメージをつかみ、成果が得られる活用方法を確認します。
- LMSの選定にあたって行うべきことは、自社の課題の明確化、製品比較、無料トライアル、ベンダーのサポート体制の確認です。
- 1 LMS導入の成功事例10選
- 1.1 トヨタ自動車株式会社(メーカー):5万人が使える教育環境づくり
- 1.2 株式会社ポーラ(メーカー):社員を成長させる「学びのプラットフォーム」づくり
- 1.3 アサヒグループジャパン株式会社(メーカー):リプレイスによってeラーニングの月平均PVが12倍に拡大
- 1.4 株式会社タカラトミー(メーカー):11カ国・8言語での配信をわずか3人で運用
- 1.5 株式会社JTB(サービス):「自律創造型人財」育成を実践する教育研修プラットフォーム「JTBユニバーシティ」
- 1.6 株式会社物語コーポレーション(サービス):文化や価値観の異なる中国現地スタッフへの教育
- 1.7 株式会社サザビーリーグ(小売):コミュニケーション活性化・教育拡充・自律的キャリア形成の推進
- 1.8 株式会社イトーヨーカ堂(小売):正社員とパートナー社員(パートタイマー)の垣根ない教育
- 1.9 綿半ホールディングス株式会社(株式会社綿半ホームエイド:小売):1店舗200人規模のスタッフ教育の基盤づくり
- 1.10 住友ファーマ株式会社(製薬):教育システム管理の運用工数を大幅削減
- 2 LMSの基本と導入メリットをおさらい
- 3 自社に合ったLMSを見つけるために:導入検討のステップとポイント
- 4 まとめ
LMS導入の成功事例10選
早速、実際にLMSを導入して人材育成において成果を得た企業の事例を見ていきましょう。ここではライトワークスが提供する高性能かつ多機能なLMS「CAREERSHIP」を導入した10社の事例を紹介します。
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トヨタ自動車株式会社(メーカー):5万人が使える教育環境づくり
日本を代表する自動車メーカーのトヨタ自動車株式会社は、2016年の大規模な組織改革に伴い、人材育成の課題に直面していました。
旧来のeラーニング中心の教育では、指示された学習項目を期限内に消化することに重点が置かれ、社員の主体的な学習を促進するには不十分でした。学習内容も点と点で断絶しており、体系的なスキルアップにつながりづらい状況でした。さらに教育リソースが各部署に分散していたために、せっかくの豊富なリソースが活用できないことも問題となっていたのです。
これらの課題を解決するために、同社は従来のオンプレミス型のLMSからクラウド型のLMS「CAREERSHIP」への切り替えに踏み切ります。システム選定で重視したのは操作性の高さで、実際に「CAREERSHIP」のトライアルを利用して「これならば5万人の社員の誰もが直感的にシステムを操作できる」と感じたことが決め手となりました。
導入後は散在していた教育リソースを「CAREERSHIP」上に集約し、各施策をコース化することで、社員は体系的な学習に継続的に取り組めるようになりました。
その結果、社員教育を点ではなく線や面で捉え、個々の成長を促す統合的な学習管理システムが実現しました。また社員も1年以上の長期にわたる研修の全体像を把握して、キャリア形成のために主体的に取り組むことができるようになったのです。
この事例の詳細は以下のリンクからご覧いただけます。
トヨタ自動車は、経営や組織の在り方を大きく変えようとしています。これからの人材育成と、その仕組みについてお話を聞きました…
株式会社ポーラ(メーカー):社員を成長させる「学びのプラットフォーム」づくり
化粧品メーカーの株式会社ポーラでは、従来の社員教育は対面や紙ベースでの研修が中心でした。そのため研修実施のためのスケジュール調整や移動が受講する社員の負担となり、さらにそれだけ労力を割いても履修データは蓄積されないという状態が課題となっていました。
そこで、2019年に新設された教育専門部門「POLA University」の取り組みの一環として、ライトワークスのLMS「CAREERSHIP」を導入し、「P-Study」という学習管理システムを構築しました。
「P-Study」導入によってオンライン学習が可能になり、知識習得はオンライン、実技は対面研修で行うブレンディッドラーニングが実現しました。これにより研修場所や時間の制約が軽減され、社員は顧客との時間をより多く確保できるようになったのです。
また、導入前は社員の学習状況の可視化が困難でしたが、「CAREERSHIP」は学習進捗の把握や育成管理のための機能が充実しており、検定の合否情報やフィードバック内容の一元管理を可能にしました。
コロナ禍においては、「P-Study」は集合研修の代替手段としても活用され、オンライン研修の機会が大幅に増加しました。全社向けの周知ツールとしての役割も担うようになり、各部署からの情報発信の場としても存在感を増しています。
その後のリニューアルを経て、ユーザーインターフェースの改善やコンテンツの充実を図り、「P-Study」はより使いやすく進化しています。結果としてリニューアル後には一人当たりの修了した教材コンテンツ数は1.8倍、着手した教材コンテンツ数は1.3倍、修了者の割合は1.5倍と大幅に増加しました。
さらに同社が「CAREERSHIP」を選んだ理由の1つである多言語対応の機能も生かし、「P-Study」は中国やシンガポール、オーストラリアなど同社の9つの海外拠点でも社員教育に活用されています。
この事例の詳細は以下のリンクからご覧いただけます。
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アサヒグループジャパン株式会社(メーカー):リプレイスによってeラーニングの月平均PVが12倍に拡大
飲料メーカーのアサヒグループジャパン株式会社では、以前はeラーニングシステムの利用率が低いことが問題となっていました。3,200人程度の社員に対して、月間平均PV数はわずか500ほどで、社員の自己研さんを支援するという本来の目的を果たせていない状態だったのです。
そこで、人事部はライトワークスのLMS「CAREERSHIP」への切り替えを実施。以前のシステムでは教材が豊富にあっても社員がアクセスしづらい「ビュッフェ型」だったのに対し、「CAREERSHIP」導入によって個々人に最適な教材を届ける「デリバリー型」へと転換を果たします。
また同社には職種ごとに各ステージで求められるスキルを整理して可視化した「ジョブディビジョンスキル表」があり、「CAREERSHIP」導入を機にこれらのスキルに対応した教材をメニュー化していきました。これによってLMSでの学びがキャリア形成に直結するイメージがしやすくなり、LMSは社員のキャリア形成支援のためのシステムへと進化しました。
その結果として月間平均PV数は6,000に増え、リプレイス前の12倍にまで拡大しました。加えて以前は各部署で個別に運用されていたシステムを「CAREERSHIP」に集約したことで、LMSを発展的に活用しつつコスト削減にも成功したのです。
この事例の詳細は以下のリンクからご覧いただけます。
2018年にeラーニングシステムを一新すると、月平均PVは12倍に拡大。なぜ、そのような利用率の拡大が実現できたのでしょ…
株式会社タカラトミー(メーカー):11カ国・8言語での配信をわずか3人で運用
世界130以上の国と地域で玩具を展開する株式会社タカラトミーは、コンプライアンス方針や行動規範を、国内だけでなく海外のグループ会社の社員にも浸透させる必要がありました。従来は海外拠点ごとにこれらの教育コンテンツを翻訳・配信せざるを得ず、多くの時間とコストがかかっていました。
そこで同社は多言語対応が可能なLMSであるライトワークスの「CAREERSHIP」導入を決定しました。
「CAREERSHIP」は1つのプラットフォームで英語や中国語など複数言語のコンテンツを配信できます。タカラトミーでも、本社で作成したコンテンツを簡単に多言語化し一括配信できるようになったため、業務効率が大幅に向上しました。
結果として、同社では11カ国・8言語での配信をわずか3人の担当者で運用することに成功したのです。
さらに「CAREERSHIP」上で学習進捗状況もリアルタイムで把握できるようになり、教育効果の測定も容易になりました。同社では「CAREERSHIP」導入によってグローバル規模でのコンプライアンス教育を円滑に進めることができるようになり、LMSが企業倫理の浸透に大きく貢献しています。
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タカラトミーグループでは、LMS(学習管理システム)を活用してグループ全社員との繋がりを構築し、個々の社員がコンプライア…
株式会社JTB(サービス):「自律創造型人財」育成を実践する教育研修プラットフォーム「JTBユニバーシティ」
日本最大級の旅行会社JTBでは、社員を育てるという従来の考え方から、社員が自ら育つことを支援するという方向性にシフトするため、人財育成のあり方を再構築する必要性を感じていました。
同社が目指したのは自律創造型人財、つまり世代を問わず社内外で活躍し続ける市場価値の高い社員の育成です。そのために社員が必要としたときに必要な学びの機会を提供すること、そして社員が自ら育つための行動変容の機会を提供することを基本方針とする「JTBユニバーシティ」を設立しました。
この取り組みを支えるのが、ライトワークスのLMS「CAREERSHIP」です。
JTBが「CAREERSHIP」を選んだ理由は、豊富な機能と柔軟な設計・利用設定が可能な点です。集合研修管理、eラーニング配信、ブレンディッドラーニングの実施など、「CAREERSHIP」には同社が必要とする機能がすべてパッケージ化されていました。
加えて同社と同じ規模の企業での豊富な実績があり、事業部ごとの利用を想定した権限設定やグルーピングといった機能が大企業の実態に沿った設計になっていたことも決め手となりました。
いつでもどこでも好きなデバイスからアクセスできるクラウドLMSの導入により、社員の自発的な学びを促進。研修によって身に付く力を定義したレッスンルーブリックや、アクションプランシートをLMS上で共有することで、社員は自身の成長に必要な要素を具体的に把握し、主体的なキャリア形成ができるようになりました。
加えて研修の受講率やテスト結果、アンケート結果などをLMSに蓄積し、人財育成の見える化・データ化が実現しました。さらにデータの分析によって研修効果の検証や改善にも役立てています。
この事例の詳細は以下のリンクからご覧いただけます。
人財教育部門の中には、「自律創造型人財」が育つ方法を模索している方もいるのではないでしょうか?株式会社JTBでは、人財育…
株式会社物語コーポレーション(サービス):文化や価値観の異なる中国現地スタッフへの教育
「焼肉きんぐ」や「丸源ラーメン」といった飲食店を経営する株式会社物語コーポレーションは、多店舗展開を進める中でいかに均一なサービスレベルを維持するかが課題となっていました。
特に文化や価値観の異なる中国現地スタッフへの教育は、言語や文化の壁があり容易ではありませんでした。そこで、多言語対応が可能なライトワークスのLMS「CAREERSHIP」を導入し、eラーニングによる教育システムを構築することにしたのです。
同社では、接客、調理方法、商品説明といった店舗運営における重要なオペレーションを動画教材として「CAREERSHIP」にアップロードしています。動画には模範となる社員を出演させ、3分以内という短時間で「見たらすぐ使える」実践的な内容にしています。
加えて中国現地スタッフ向けには中国語字幕を追加することで、言語の壁を克服しました。PCを持たないスタッフでもスマホなど好きな端末で視聴できるため、時と場所を選ばず学習が可能です。
LMS導入後、同社のeラーニングの受講率は80%以上となりました。その理由の1つとして考えられるのが、技能考課と連動した給与制度です。スタッフはeラーニングで学習した内容を実践することで給与アップにつながるため、おのずと学習意欲が向上します。
さらにeラーニングの受講状況を把握し各店舗の状況を共有することで、店舗間の競争意識を高める狙いもあります。MVPの選出基準にeラーニングの受講状況を含めるなど、経営側も工夫を凝らしています。
LMS導入によって同社のサービスレベルのスタンダードが「見える化」され、多店舗展開におけるサービス品質の維持、向上につながったと言えるでしょう。
この事例の詳細は以下のリンクからご覧いただけます。
上海のスタッフ教育で大きな課題を抱えていた物語コーポレーション。人財教育を体系化し、スタッフの学習意欲を高め、80%超の…
株式会社サザビーリーグ(小売):コミュニケーション活性化・教育拡充・自律的キャリア形成の推進
ファッションブランドから飲食店運営まで幅広く手掛ける株式会社サザビーリーグは、店舗スタッフのリテンション向上と自律的なキャリア形成支援を課題としていました。特に、以前はホールディングスと店舗スタッフ間のコミュニケーション不足が深刻で、情報伝達の手段は店舗PCへのメール配信のみという状態でした。
そこで同社は、eラーニング機能とコミュニケーション機能のバランス、そして小売業での豊富な導入実績に期待をしてライトワークスのLMS「CAREERSHIP」の導入を決定。これにより店舗スタッフ一人一人がスマホからアクセスできるようになり、ホールディングスとの直接的なコミュニケーションが可能になりました。
LMSを活用し、教育やキャリア開発のために構築したプラットフォーム「S-Career Academy」では、eラーニングコンテンツの提供だけでなく、資格取得補助の申し込みや各種研修情報などを集約。さらに情報セキュリティ講習や確定拠出年金情報など、スタッフにとって有益な情報が取得できるようになったことでLMSの利用率を高めました。
コロナ禍による商業施設の休業中は、自宅待機中のスタッフに向けてeラーニングを活用。これを機に他部署からの活用ニーズも高まり、社内でのLMSの普及が加速しました。
現在(事例取材当時)、ログイン率は目標達成率86%と好調です。キャリア相談件数もコロナ禍前の2.8倍に増加し、コミュニケーション活性化、教育拡充、そして自律的キャリア形成支援という目標に対して大きく前進することができました。
この事例の詳細は以下のリンクからご覧いただけます。
コロナ禍は、生活者の価値観や消費行動を大きく変えたと言われています。緊急事態宣言によって休業を余儀なくされた小…
株式会社イトーヨーカ堂(小売):正社員とパートナー社員(パートタイマー)の垣根ない教育
全国にスーパーマーケットを展開するイトーヨーカ堂では、約2万7,000人の社員(パートタイマーを含む。「CAREERSHIP」導入時点)に対し、場所や時間にとらわれない平等な教育機会を提供することを目標としていました。
特に同社は関東に研修センターがあるため遠方の社員の参加が難しかったり、パートナー社員(パートタイマー)の時間的制約があったりといった要因による教育格差が問題となっていたのです。加えてコロナ禍では技術を持ったスタッフの欠員が起きる一方、集合研修が困難になり、技術教育が停滞するという新たな問題も発生しました。
イトーヨーカ堂はライトワークスのLMS「CAREERSHIP」を導入することで、これらの課題解決を図りました。
eラーニング教材を作成して配信し、全社員が場所や時間の制約を受けず、いつでもどこでも学習できる環境を構築したのです。教材は誰が見ても一目で理解できるよう動画コンテンツが中心で、食材の切り方など現場で必要な技能をeラーニングで習得できるようになりました。
同社にとっての「CAREERSHIP」の魅力は、メールアドレスが無くても社員番号だけで受講者登録ができるという点です。個別のメールアドレスが付与されていないパートナー社員(パートタイマー)も正社員と同じ内容の学習が可能となり、雇用形態の垣根を越えた平等な教育環境が実現しました。また、全社員約2万7,000人の受講管理もLMSの管理画面上で効率化され、現在もスムーズに運用されています。
また、eラーニングで予習をしてから集合研修に臨んでもらうというスタイルが定着し、受講率が96%を越えたeラーニングも登場しました。指導する側の社員もLMSの効果を実感したことで自律的に動画教材を作成・投稿する姿が見られるようになり、「CAREERSHIP」の導入があらゆる社員の行動変容につながっています。
この事例の詳細は以下のリンクからご覧いただけます。
人々の暮らしに、食料や日用品などの買い物は切っても切り離せません。コロナ禍によって、1カ所で買い物を済ますこと…
綿半ホールディングス株式会社(株式会社綿半ホームエイド:小売):1店舗200人規模のスタッフ教育の基盤づくり
綿半ホールディングス株式会社は、綿半グループの統括事業を行う企業です。グループの売上の約6割を占める小売事業において、中軸である「スーパーセンター」(スーパーマーケットとホームセンターの融合型店舗)を展開する株式会社綿半ホームエイドでは、2014年以降の出店スピード加速に伴い、組織や教育制度の見直しを行いました。
以前はスタッフ教育が体系化されておらず、店舗やOJT担当者によって教育内容がまちまちで、店舗数が増えるにつれ店舗間のサービスレベルのばらつきが目立つようになりました。
そこで同社は高いサービスレベルの均一化と新人スタッフの早期戦力化を目指し、ライトワークスのコンサルティングを受けながら「CAREERSHIP」を活用したLMS「eWAT」を立ち上げました。
同社の「スーパーセンター」は、食品から日用品、園芸用品、家電までそろうワンストップショッピングを実現する店舗です。
店舗スタッフは「食品」と「ノンフーズ」という2つのグループに分けられ、さらに商品カテゴリ等によって6つのブロックに分けられます。1店舗あたりの総スタッフ数は150~200人にのぼります。
教育プラットフォームである「eWAT」は、この組織構成に基づき、ブロックごとにスキル管理ができるようにしました。100以上のスキルと連動する学習コンテンツをLMSに格納し、スタッフが現時点で必要なスキルを学べるようにしたのです。こうして1店舗200人規模のスタッフ教育の基盤が構築されました。
「eWAT」は社内の共通言語であり、「eWAT」上に示された方針や目標が軸となります。そのため人事異動によって現場で指示を出す人物が変わっても、スムーズな店舗運営が可能になりました。
綿半ホールディングスでは、企業としてさらなる発展のためにM&Aを推進しており、さらに多くの企業がグループの傘下に入ることになります。「eWAT」は、こうした全く異なる文化を持った企業とも価値観を共有していくためのツールとして活用されています。
この事例の詳細は以下のリンクからご覧いただけます。
スーパーマーケットとホームセンターを融合した「スーパーセンター」では、1店舗当たり150人から200人ものスタッフが働い…
住友ファーマ株式会社(製薬):教育システム管理の運用工数を大幅削減
製薬大手の住友ファーマ株式会社では、以前は部門ごとに異なる3社のeラーニングシステムを個別利用していました。
そのため、人事異動のたびに担当者が新たなユーザー登録やID発行を行う必要があり、異動者も操作方法を覚える手間がかかっていました。また、過去の学習履歴も引き継がれず、教育担当者と受講者の双方に大きな負担となっていたのです。特に年2回の大きな組織変更や人事異動、さらに不定期に発生する細かい異動への対応は、大きな工数がかかる業務でした。
そこで同社は、全社的な教育システムへの統合を決定し、ライトワークスのLMS「CAREERSHIP」を導入しました。
LMS選定のポイントは、セキュリティ、操作性、運用の3点です。個体認証によるセキュリティ強化、PCでのシングルサインオン(SSO)による操作性向上、そしてActive Directory連携による組織変更・人事異動対応の自動化が実現しました。
その結果として、組織変更・人事異動に伴うシステム管理業務は完全に自動化され、以前は10人で行っていた作業が実質ゼロになったのです。
受講者にとっても、「CAREERSHIP」導入は大きなメリットをもたらしました。いつでもどこでも学習できるようになり、特に動画教材は飛躍的に利便性が向上しました。以前は教材DVD配布・回収の手間や日程調整が必要でしたが、「CAREERSHIP」導入後は各自が好きな時間にアクセスできるようになったためです。
さらに、「CAREERSHIP」は子会社5社にも展開され、グループ全体のコスト削減にも貢献しています。
この事例の詳細は以下のリンクからご覧いただけます。
社内の人財教育において、細かい業務に時間と労力を取られている担当者の方、実は多いのではないでしょうか?併用していた3社の…
人材育成の課題・解決方法を一冊にまとめました ⇒ LMS導入成功事例集を無料で読んでみる
LMSの基本と導入メリットをおさらい
実際にLMSを導入する際はLMSについての基本的な知識を持っておく必要があります。ここではLMSの機能や、混同しやすいeラーニングとの違いを解説します。
LMSの機能やeラーニングとの違い
LMSとは、Learning Management System(学習管理システム)の略称で、学習コンテンツの配信・学習進捗管理・成績管理などを一元的に行うシステムです。
企業の導入目的として多いのは、社員教育の効率化や研修運営コストの削減です。社員の学習進捗を把握できるためフォローしやすい、全社で均質な教育が実施できる、教育担当者の負担軽減といったメリットがあります。
LMSは、よくeラーニングと混同されますが、LMSとeラーニングは別のものです。
eラーニングは学習コンテンツそのものを指し、LMSはeラーニングを含めた学習コンテンツを管理・運用するためのプラットフォームを指します。
LMSは学習コンテンツ配信・受講の他、学習者のスキル管理、学習進捗のトラッキング、習熟度確認テスト、レポート作成など、学習に関わるさまざまな機能を持っています。
LMS導入のメリット
社員の学習を一元管理するLMSにはさまざまなメリットがあります。
教育担当者の負担軽減
社内研修の準備や当日の運営、受講者の学習管理は教育担当者にとって大きな負担です。これらをLMS上で行うことで業務効率化をはかり、研修に係る担当者の負担を軽減させます。
コスト削減と学習効果の向上
集合研修に替わってオンライン研修やeラーニングを提供すれば、集合研修に必要な会場費や交通費、教材作成・管理コストの削減が可能です。オンラインで学習コンテンツを提供することで、場所や時間に縛られない効率的な学習環境を実現します。
さらに、受講者一人一人に最適な学習の提供が可能になり、学習効果の向上が期待できます。学習の進捗状況を可視化することで、学習意欲の向上にもつながるほか、自分のペースで学習を進められるため内容理解が深まるのが特長です。
グループ全体・全社教育にも対応
特に規模の大きな組織の場合、最新情報や知識を全社で迅速に共有できるのもLMS導入の魅力です。また、大人数でも均質な教育が可能であり、組織全体のスキルや知識の底上げにつながります。
ライトワークスのLMS「CAREERSHIP」のような大規模な利用に対応したLMSであれば、1社で10万ID以上の利用があるケースもあり、全社教育やグループ全体の教育の基盤として活用可能です。
人事評価やスキルマップとの連携
LMSは学習履歴を蓄積するため、人事評価やスキルマップ作成にも転用可能です。個人の学習状況や習熟度を客観的に把握することで、適切な人材配置や育成計画の立案に役立ちます。
自社に合ったLMSを見つけるために:導入検討のステップとポイント
LMSは組織全体の人材育成の充実度を左右しますので、導入には慎重な検討が必要です。ここではLMSを導入する際の手順と、事前にチェックしておくべきポイントについて解説します。
自社の課題とニーズの明確化
LMS導入を成功させる鍵は、まず自社の課題とニーズの明確化です。LMSで解決したい課題、必要とする機能を洗い出しましょう。
LMSには、eラーニング配信、進捗管理、テスト作成・実施、レポート作成、コミュニケーション機能など、さまざまな機能があります。
LMS導入を検討する企業が抱えている課題と必要な機能の例として、以下のようなものが挙げられます。
課題の例 | ニーズと必要な機能の例 |
教育コストの削減 | 研修受講者や講師の旅費交通費、会場費、人件費、教材作成費などを削減したい ⇒ eラーニング配信・作成機能、テスト・アンケート機能など |
教育の効率化 | 多拠点への一斉研修実施、学習進捗のリアルタイム把握をしたい ⇒ 大規模配信、研修管理機能など |
教育効果の向上 | 研修内容の理解促進、実践(実際の業務)への活用、スキルアップ、生産性向上を図りたい ⇒ スキル管理機能など |
コンプライアンスや情報セキュリティ対策 | 研修で法規制順守や自社の倫理規定、情報漏えい対策を徹底したい ⇒ eラーニング配信・作成機能、動画ストリーミング配信機能など |
エンゲージメント向上 | 学習意欲向上、企業文化醸成を図りたい ⇒ 社内SNS・掲示板機能など |
LMSを選定する際は、必要な機能を有する製品かどうかを十分に確認しましょう。
LMS選定時に確認すべきポイントをチェック! ⇒ 「LMS機能要件リスト」を無料ダウンロードする
情報収集と比較検討
LMSを導入する際には、複数のベンダーの資料を取り寄せて比較検討することが重要です。
それぞれのLMSは、機能やカスタマイズ性、価格などが異なるため、しっかりと比較して自社にとって最適なものを選ぶ必要があります。
複数のLMSの検討をスムーズに進めるために、下記のような項目を比較していくとよいでしょう。
項目 | チェックする内容 |
機能 | 基本機能、オプション機能、eラーニング標準規格であるSCORM対応の有無、マルチデバイス対応の有無など |
費用 | 初期費用、月額費用、ユーザー数に応じた料金体系、保守費用など |
セキュリティ | データの暗号化、アクセス制限、セキュリティ認証など |
サポート体制 | 電話サポート、メールサポート、FAQ、マニュアルの有無、対応時間など |
導入実績 | 導入企業数、業界別導入事例など |
カスタマイズ性 | UI/UXのカスタマイズ、機能の拡張性など |
拡張性/連携 | 他システムとの連携機能の有無、API連携など |
LMS(学習管理システム)の新規導入/リプレイスを検討したいけれど、情報の取りまとめがなかなか大変、という方のために、大…
無料トライアルやデモ版の活用
LMS導入前には、無料トライアルやデモ版で実際の使い勝手を確かめておくのがおすすめです。カタログや資料だけでは判断できない操作性や機能の使いやすさ、他社の学習コンテンツとの連携を確認できます。
トライアルでは、管理者画面や学習者画面を操作し、自社運用を想定したテストを実施可能です。一通りの機能をテストして、実際の業務の中での利用イメージをつかみます。またデモ版では、ベンダー担当者から説明を受けながら機能や操作方法を確認できます。
これらの体験を通して検討中のLMSのメリット・デメリットを把握し、導入後のイメージを具体化することで自社に最適なLMSを選ぶことができるでしょう。
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導入後のサポート体制の確認
LMSは導入後のサポート体制も非常に重要です。担当者が運用に慣れるまでのフォローはもちろん、万が一トラブルが発生した場合の対応についても事前に確認しておく必要があります。
相談したいことがあったときは電話やメールで問い合わせが可能か、操作方法やQ&Aが記載されたマニュアルは渡されるのか、などを確認しておきましょう。LMSベンダーによっては運用担当者を対象とした導入研修を実施している企業もあります。
なお、運用や費用の負担に懸念がある場合は、最初から全社に導入するのではなく、現場の様子を見ながら段階的にLMSを導入していくのもおすすめです。
ライトワークスの「CAREERSHIP」の場合、例えば、以下のように段階を踏んで導入が可能です。
第1段階:eラーニングやアンケート機能のみ利用
第2段階:集合研修管理などの機能を追加して教育全般を統合管理
第3段階:スキル管理の機能なども加えてキャリア体系・能力体系・教育体系の連動やタレントマネジメントシステムとの連携などを実施
シンプルで使いやすい機能からLMSの運用に慣れていき、徐々に発展させていくことでスムーズな運用が可能です。
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まとめ
新たにLMSを導入する際には、他社の導入成功事例から自社での運用のイメージをつかみ、成果が得られる活用方法を確認する必要があります。
この記事では、以下の10社が、ライトワークスのクラウド型LMS「CAREERSHIP」を導入した事例を紹介しています。
- トヨタ自動車株式会社(メーカー)
- 株式会社ポーラ(メーカー)
- アサヒグループジャパン株式会社(メーカー)
- 株式会社タカラトミー(メーカー)
- 株式会社JTB(サービス)
- 株式会社物語コーポレーション(サービス)
- 株式会社サザビーリーグ(小売)
- 株式会社イトーヨーカ堂(小売)
- 綿半ホールディングス株式会社(株式会社綿半ホームエイド:小売)
- 住友ファーマ株式会社(製薬)
LMSはeラーニングと混同される場合がありますが、eラーニングは教材そのものを指し、LMSはeラーニングコンテンツの配信や学習の進捗管理などさまざまな機能を持つ教育プラットフォームであるという違いがあります。
LMSの導入には以下のようなメリットがあります。
- 教育担当者の負担軽減
- コスト削減と学習効果の向上
- グループ全体・全社教育にも対応
- 人事評価やスキルマップとの連携
自社に適したLMSを選定するための検討のステップと、確認するべきポイントは以下の通りです。
- 自社の課題とニーズの明確化
- 情報収集と比較検討
- 無料トライアルやデモ版の活用
- 導入後のサポート体制の確認
特に大規模運用のLMSの場合、導入は組織全体に影響を及ぼすことになります。本当に自社の課題解決につながるシステムなのか、具体的な運用を想定して検討することが大切です。
ライトワークスのLMS「CAREERSHIP」は、大企業やグループ全体の教育でも多数の実績があり、大規模な教育環境の整備に課題を抱える多くの企業様から選ばれています。LMS導入をお考えの方は、ぜひ各社の導入事例をご確認いただき「CAREERSHIP」をご検討ください。