働き方の多様化や人材育成ニーズの高度化を背景に、社内教育の手法としてeラーニングの導入を検討する企業が増えています。eラーニングには、場所や時間に縛られず学習できる柔軟性に加え、研修の標準化・効率化・学習効果の可視化など、従来の集合研修では得られなかった多くのメリットがあります。
この記事では、企業がeラーニングを導入することで得られる具体的なメリットや、eラーニング教育における最新のトレンドをわかりやすく解説します。
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場所や時間に縛られず学習できるeラーニングには、研修の標準化・効率化・学習効果の可視化など、多くのメリットがあります。企…
AIで要約
- eラーニングは時間や場所を選ばず学習でき、教育コスト削減や効率化が可能です。
- 企業で広く普及しており、多くの従業員に学ぶ機会を提供することを目的にしています。
- ブレンディッドラーニングやマイクロラーニングなどの最新手法で、学習効果を高められます。
eラーニングとは?
eラーニングとは「電子機器とインターネットを活用した教育・学習手法」です。電子機器とはパソコンやタブレット、スマートフォンなどの電子端末を指します。個々人が持っているこうした端末で、インターネットで配信される教材を受講する。これが現在普及しているeラーニングの形です。
産業能率大学総合研究所が2024年に実施した調査1によると、企業が現在実施している教育手段(複数回答可)のうち、最も多かったのが「eラーニング」(75.4%)でした。次いで、「外部講師による集合研修」(70.9%)、「社内(内部)講師による集合研修」(65.9%)となっており、企業ではeラーニングによる教育が主流となっていることが分かります。
さらに同調査によると、eラーニング利用の目的(複数回答可)は「多くの従業員に、広く学ぶ機会を提供するため」が74.8%と突出して多く選ばれており、次いで「自ら学ぶ風土を醸成するため」(50.4%)、「広く一斉に学ぶ必要のあるテーマを学ぶため」(50.4%)となっています。
現代のeラーニングは、今や「義務的な研修」ではなく、従業員のスキルアップやキャリア形成を支援する、企業からの福利厚生的なサポートとしても位置づけられつつあると言えます。
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eラーニングを導入するメリット
eラーニング導入のメリットを企業側と従業員側に分けてみると、以下のようになります。
企業側のメリット | 教育にかかるコストの削減 |
運用の手間を削減できる | |
大勢に同じ教育を届けられる | |
従業員側のメリット | いつでもどこでも学習できる |
自分のペースで学習できる |
企業側のメリット
eラーニング導入による企業側の主なメリットは、教育コストや運用の手間削減、そして一定の品質の教育を大勢に届けられるという点です。
教育にかかるコストの削減
集合研修をeラーニングに置き換えると、会場代や講師代、研修の運営に伴う人件費が抑えられ、効率的なコストカットが可能になります。
例えば、eラーニング導入の先駆である株式会社オートバックスセブンでは、集合研修を実施した場合とeラーニングを比較したところ、教育コストはおよそ4分の1に、教育時間は3分の1になったということです。2
また、ある大手学習塾では、新人講師向けの初期教育として実施していた3時間×4コマの集合研修のうち1コマをeラーニングに置き換えることで、教壇に立つまでの期間の圧縮と、集合研修のトレーナーにかけていたコストを25%削減することに成功しています。
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運用の手間を削減できる
集合研修を実施するには、会場と参加者の日時を押さえる必要がありますが、eラーニングでは必要ありません。システム上に教材を登録したら、必要に応じて実施期間を決め、対象者に向けて配信するだけです。
さらにeラーニングでは、テストの点数や学習の進捗や履歴といった学習に関するデータを自動的に蓄積し、可視化することができます。従業員の教育の記録をExcelに手入力して管理しているような場合、入力・管理の手間は大幅に軽減し、入力漏れやミスの心配もなくなります。
大勢に同じ教育を届けられる
大規模運用はeラーニングの得意分野です。集合研修では実施1回当たりの参加人数が限られ、同じテキストを使っても講師によって品質にむらが生じることがあります。しかしeラーニングなら、1万人の学習者に対しても、同じタイミングで、同じ教育を届けることができます。
また、以下のような教育プログラムの変更・アレンジを一気に行えることもメリットの一つです。
- 新入社員研修に「情報セキュリティ教育」の教材を追加
- 古い教材を最新のマイクロラーニング教材に差し替え
- 自社オリジナル教材のうち、法改正に伴う変更部分を修正
- 教材作成ツールを使って社内資料や映像、ノウハウ動画などをeラーニング化
さらに、「同じ内容を平等に提供できる」というeラーニングの特徴を生かし、冒頭で述べたように、eラーニングによる学習環境を従業員に対する福利厚生として活用する企業も多くなっています。
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従業員側のメリット
株式会社NTTドコモの調査3によると、オンライン学習のメリットとして「移動が不要」「自分のペースで学習できる」「人の目を気にしないで落ち着いた環境で受講できる」ことが毎年上位に挙げられています。つまり従業員側のメリットは、「いつでもどこでも」「自分のペースで学べる」ことと言えます。
いつでもどこでも学習できる
eラーニングは端末とインターネット環境さえあればいつでもどこでも学習できます。そのため、学習者は時間や場所に拘束されず、自由に学習できます。気軽に学習できる分、学習の習慣化にもつながります。
静かな自宅、適度な人目があって集中しやすいカフェ、電車の中など、自分にとって集中しやすい場所や時間を選び、学習を進められることもポイントとです。スキルアップを望む従業員にとって、こうした環境が用意されていることは、大きなメリットと言えるでしょう。
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自分のペースで学習できる
前述したNTTドコモの調査結果にあったように、「人目を気にせず、自分のペースで勉強したい」と考える方は多いのではないでしょうか。eラーニングは、分かりづらい箇所を何度も繰り返して確認したり、後から振り返ったりして、自分のペースで着実に知識を定着させていくことが可能です。
また、ゆっくりとマイペースに進めるだけではなく、「知っている部分は飛ばして先に進む」「業務に必要な箇所だけ確認する」といった、効率的な学び方ができることもメリットの一つでしょう。
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eラーニングのデメリットと対策
eラーニングのデメリットとしては以下が挙げられます。
- システムや教材の導入にコストがかかる
- 実技習得や対面でのコミュニケーションが難しい
- モチベーションのコントロールが難しい
- 受講環境の整備が必要
対策次第でデメリットが軽減されることもあるため、対策も合わせて解説します。
システムや教材の導入にコストがかかる
eラーニングにかかる費用は目的や使い方によって大きく変わりますが、一般的に導入時の費用が大きくなる傾向にあります。初期費用としては、学習管理システム(LMS)のセットアップ代、教材制作費、カスタマイズ費用などが挙げられます。
また、毎月支払う費用としてはLMSのライセンス料、教材コンテンツや教材作成ツールのライセンス料などが挙げられます。
導入・運用のコストを少しでも削減するには、以下のような対策が効果的でしょう。
- クラウド型のLMSを選ぶ
- 機能面に過不足がないよう、導入前にしっかり検討する
- ボリュームディスカウントで単価を下げる
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実技習得や対面でのコミュニケーションが難しい
eラーニングの弱点として、実践形式の学習に向いていない点が挙げられます。そのため実技研修やグループワーク、ディスカッションなどは、eラーニング以外の形で実施を検討する必要があります。
また、集合研修は社員間の関係構築にも役立ちますが、個人で学習するeラーニングにはこうした副次効果がありません。
実技の学習やコミュニケーション面については、以下のような対策を検討しましょう。
- 全ての研修をeラーニングにするのではなく、集合研修も併用する
- LMSの「社内SNS機能」を活用してコミュニケーションや質疑応答を行う
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モチベーションのコントロールが難しい
一所に集まって行われる集合研修には、強制力があります。しかし、eラーニングは個人の自由度が高い分、「忘れてしまった」「やる気が出ない」「忙しい」などの理由でなおざりにされてしまうことがあります。
モチベーション向上を促すためには、下記のような対策が効果的です。
- LMSからチアアップメール(受講促進メール)を一斉配信する
- 組織ごとの学習状況をランキング発表する、eラーニングの実施を絡めた社内資格を創設するなどの社内キャンペーンを実施する
受講環境の整備が必要
eラーニングの利用には、インターネット環境と端末が必要です。昔はこのことが問題になりがちでしたが、今では企業における個人用パソコンの支給は一般化していますし、eラーニング受講に個人のタブレットやスマートフォンの利用を許可している企業も多く見られます。風化しつつあるデメリットと言えるでしょう。
また、個人端末が支給されていなくても、受講サイト自体は個人ごとのログインアカウントで切り替えができるので、共用パソコンやタブレットを利用している例も見られます。こうした点を踏まえて対策をまとめると、以下のようになります。
- 個人用のデバイスを支給する
- eラーニング受講に個人端末の利用を許可する
- 共用パソコンや貸出タブレットでeラーニングを受講できるようにする
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eラーニングとその他の学習方法の特徴を比較
eラーニングのメリットを活かすには、その他の学習方法との違いを理解しておくことが重要です。ここでは下記の学習方法の特徴を比較してご紹介します。
- eラーニング
- オンライン研修(オンライン授業)
- 集合研修
- 書籍
まず、eラーニングとその他の学習方法を項目別に比較すると、下記のようになります。
eラーニング | オンライン研修 (オンライン授業) | 集合研修 | 書籍 | |
---|---|---|---|---|
時間・場所の自由 | ◎ | ◯ | △ | ◯ |
振り返り学習 | ◎ | ◯ | △ | ◯ |
自社に合わせたカスタマイズ | ◎ | ◯ | ◯ | ✕ |
費用 | ◎ | ◯ | △ | ◎ |
コミュニケーション | △ | ◯ | ◎ | ✕ |
eラーニングの特徴
eラーニングは、時間・場所を選ばず学習でき、個々のペースで進められます。ボリュームディスカウントが適用されるため、大人数の運用ではコストを抑えやすく、進捗管理や効果測定も容易です。さらに、研修内容の最新化やプログラム変更も容易であり、教材も多様で受講者を飽きさせません。
eラーニングの特徴をまとめると、以下のようになります。
時間・場所の自由 | ◎ 時間帯や場所を問わず受講可能 |
振り返り学習 | ◎ 何度でも行える |
自社に合わせたカスタマイズ | ◎ 教材制作ツールや外注でオリジナル教材の展開が可能 |
費用 | ◎ ユーザー数に応じてボリュームディスカウントあり |
コミュニケーション | △ 社内SNS機能などで可能な場合も |
オンライン研修(オンライン授業)の特徴
オンライン研修(オンライン授業)は、自宅や会社から参加でき、リアルタイムな質疑応答や意見交換が可能です。集合研修に近い臨場感で学習でき、移動にかかる時間や会場代が削減できるうえ、対面研修に比べて費用が安く済むこともメリットです。
オンライン研修(オンライン授業)の特徴をまとめると、以下のようになります。
時間・場所の自由 | ◯ 開催時間は決まっていることが多いが、自宅でも受講可能 |
振り返り学習 | ◯ 録画が可能な場合もあるが、基本はリアルタイムでの受講が前提 |
自社に合わせたカスタマイズ | ◯ テーマや講師の選定により、ある程度可能 |
費用 | ◯ 会場代や交通費が不要なため、集合研修に比べると安価 |
コミュニケーション | ◯ 質疑応答の時間が設けられていることが多い。グループワークなども可能 |
関連 ▶ オンライン研修(Web研修)とは?導入のメリットとデメリット、成功させるポイント
集合研修の特徴
集合研修は、講師や他の受講者との交流が可能であることが大きなメリットです。集中できる環境で実践的な演習を通して理解を深めたり、講師から直接フィードバックを受けたりすることにより、学習意欲向上も期待できます。
集合研修の特徴は以下の通りです。
時間・場所の自由 | △ 時間・場所ともに決められている |
振り返り学習 | △ ノートにメモを取ったり、資料を保管して読み返したりする必要がある |
自社に合わせたカスタマイズ | ◯ テーマや講師の選定により、ある程度可能 |
費用 | △ 会場代や交通費、講師代、昼食代などが発生する |
コミュニケーション | ◎ 実践形式のグループワークやロールプレイングが実施できる |
関連 ▶ 集合研修のメリットとは?オンライン研修とのブレンドが効果的な人材育成のカギ
書籍のメリット
書籍による学習は、手軽に始められ、自分のペースで体系的な知識を習得できます。重要な部分に線を引いたり、付箋を貼ったりと、自分が使いやすいようにカスタマイズできることもメリットです。管理者にとっては学習の進捗が把握しづらいため、自己啓発や資格取得などに適した手法です。
書籍による学習の特徴をまとめると下記のようになります。
時間・場所の自由 | ◯ ネット環境がなくても実施できるが、持ち運べる量には限りがある |
振り返り学習 | ◯ 繰り返し学びたい箇所に目印を付けたり、メモを書いたりできる |
自社に合わせたカスタマイズ | × 市販されているものを購入することが一般的 |
費用 | ◎ 比較的安価 |
コミュニケーション | × 基本的に不可能 |
eラーニング導入の際は、すべてをeラーニングに切り替えるというより、上記のような特徴を理解し、必要に応じて学習方法を使い分けるとより効果的です。
eラーニングの最新トレンド
eラーニングの最新トレンドとして、以下をご紹介します。
- 対面とオンラインを組み合わせた「ブレンディッドラーニング」
- 隙間時間に学習できる「マイクロラーニング」
- 若い世代におすすめ「ゲーミフィケーション」
- より良い人生のための「キャリアデザイン・ライフプラン教育」
対面とオンラインを組み合わせた「ブレンディッドラーニング」
ブレンディッドラーニングは、集合研修とeラーニングを組み合わせて使う手法として知られています。
ディスカッションや実技などが行われる集合研修の前にeラーニングで予習することで、集合研修の当日までに受講者の知識レベルを揃えることができます。また、参加者同士の目的の共有や意識強化につながることから、モチベーションアップが期待でき、集合研修では対面でしかできないワークに集中できることがメリットです。
さらに、集合研修の後にeラーニングによる復習を入れることで、記憶の定着レベルを上げ、集合研修だけでは実現できない学習効果を得ることができます。

隙間時間に学習できる「マイクロラーニング」
マイクロラーニングとは、1~5分、長くても10分程度のコンテンツを、スマホやタブレットで学習する方法です。コンテンツを短時間にすることで学習のハードルが下がり、隙間時間で必要な箇所の学習・復習ができるなど、学習の効率もアップします。
eラーニングは受講者のモチベーション維持が課題というイメージがありますが、マイクロラーニングは、受講者の負担軽減、モチベーション維持にも効果的な学習方法といえるでしょう。
例:ライトワークスのマイクロラーニングコンテンツ「LearningHacker」
関連 ▶ マイクロラーニングで自律学習を促進!人材育成への活用方法も解説
若い世代におすすめ「ゲーミフィケーション」
ゲーミフィケーションは「ゲームとは関係のない分野に、ゲームの仕組みや手法を活用していく」という取り組み全般を指します。eラーニング、特にマイクロラーニングにゲーミフィケーションを掛け合わせる動きが活発化しています。
eラーニングでのゲーミフィケーションの活用例としては、例えば単元をクリアするごとにポイントが加算されてアイテムをゲットする、クイズで反復学習を促すといったものがあります。また、学習者同士を競わせて学習効果を高めるといった使い方も考えられます。
頻繁にスマートフォンを使い、オンラインゲームに慣れ親しんでいる若い世代に対し、効果的な手法と言えるでしょう。
例:ライトワークスのゲーム風クイズ教材
関連 ▶ eラーニングのトレンドから人材教育のICT化の方向性をとらえる
より良い人生のための「キャリアデザイン・ライフプラン教育」
企業におけるeラーニングは、「従業員が幅広いスキルを身につけるための手段」から、福利厚生の一環としての学びへと進化しています。
近年では、業務知識だけでなく、キャリアデザインやライフプラン形成を支援するコンテンツにも注目が集まっており、2024年度に実施された企業研修に関する調査4でも、「キャリアデザイン・ライフプラン教育」が重点分野として多くの企業に選ばれました。
こうした取り組みは、従業員のモチベーション向上や離職の抑制にもつながり、自律的なキャリア形成を支援する重要な領域といえます。
関連eラーニング教材 ▶ ビジネスパーソンに役立つ知識を短時間で気軽に学べる「Learning Hacker」
eラーニング導入に成功した企業の事例
企業の現場では、実際にどのような理由でeラーニングを導入し、どのような効果が出ているのでしょうか。eラーニング導入に「成功」した企業の事例をご紹介します。
株式会社テンポイノベーション
株式会社テンポイノベーションは、新入社員の早期戦力化・定着率向上と研修担当者の負担軽減を目指し、オリジナル動画教材を使ったeラーニングを新入社員研修に導入しました。
同社では毎月2人ほどのペースで新入社員が入社しますが、eラーニング導入前は新入社員研修に約100時間必要で、研修担当者に相当な負荷が掛かっている状態でした。また、新入社員が一人前のレベルに到達するまでに2〜3年かかっており、定着率も不安定なことが課題でした。
eラーニング導入後は、1回1時間程度掛けて実施していた講座を動画視聴に置き換え、視聴後に担当者が理解度をチェック、フィードバックする形で研修を実施するようになりました。指導は早ければ2〜3分で終わるため、時間的な負担が大きく軽減されました。
動画教材を制作する過程で社内に点在するノウハウや知見が体系的に整理され、研修の質を高いレベルで均一化することに成功しました。さらに、効率的な研修が可能になったことで新入社員のフォローやケアに使う時間も増え、成長速度の促進、定着率向上にも寄与しています。
店舗物件の転貸借に特化した不動産事業を展開する株式会社テンポイノベーションは、新入社員の早期戦力化・定着率向上…
株式会社ポーラ
株式会社ポーラは、対面や紙ベースの研修が基本で研修調整に手間がかかり、教育のデータも蓄積されていないことが課題でした。そこで、学びやすい環境を整え、学習データを蓄積・活用することを目的として、eラーニングを導入しました。
同社では、eラーニング導入により新人向けの基礎知識や接客力の向上、新製品の情報といった教育・販促知識のコンテンツを動画で受講できるようにしています。また、メークやエステなどの実技研修は、知識習得はオンライン、実技は対面研修で行うブレンディッドラーニングを活用しています。
eラーニングシステム導入後は、研修場所や時間の拘束といった負担が軽減され、BD(ビューティーディレクター)がお客様と接する時間を優先できるようになりました。また、運用開始から3年後には使いやすさの追求と組織構成に合わせたリニューアルを行い、一人当たりの教材コンテンツの着手数が1.3倍に、修了数は1.8倍に増加しました。
「お客さま一人ひとりの美を引き出し、自分の人生を自ら演出する」ことを実現するために、ポーラ店舗やサロンでお客さ…
ENEOS株式会社
ENEOS株式会社(旧:JXTGエネルギー株式会社)は、国内に11,000店を超える店舗を展開しています。全ての店舗に研修を行うには限界があり、スタッフ教育を向上させるには店長の業務負担が大きくなることから、顧客満足の向上を目的としたeラーニング教材を開発し、店舗でのスタッフ教育に導入しました。
eラーニング導入後は、教育の一定水準が保てることから、スタッフへの教え方にばらつきがなくなりました。eラーニングの学習を土台として実技演習、OJTへとつなげていくことで、クレーム減少や接客の質の向上、さらには店舗全体の雰囲気も良くなるといった効果が見られています。
※所属は取材当時のもの 施策の効果 eラーニングを受講しないと店頭には立てません。販売オペレーション、タイヤや…
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まとめ
eラーニングには、時間や場所にとらわれずに学習できる柔軟性、教材や進捗状況の一元管理、教育の標準化など、企業・従業員双方にとって多くのメリットがあります。特に近年では、マイクロラーニングやゲーミフィケーションといった手法と組み合わせることで、学習効率やモチベーションの向上も図れるようになっています。
また、大人数に対して同じ品質の教育を提供できる点や、集合研修に比べてコスト・工数を削減できる点も大きな魅力です。学習履歴や理解度が可視化されることで、人事・教育部門の業務負荷軽減にもつながります。
人材育成を効果的に進めるうえで、eラーニングの導入はますます重要な選択肢となっています。ぜひ自社の課題や目的に合わせて、導入を検討してみてください。
- 学校法人産業能率大学総合研究所「通信教育およびeラーニングの活用実態調査」(閲覧日:2025年5月2日) ↩︎
- 特定非営利活動法人デジタルラーニング・コンソーシアム「導入事例詳細 株式会社オートバックスセブン」(閲覧日:2025年5月1日) ↩︎
- 株式会社NTTドコモ モバイル社会研究所「モバイル社会白書 2024年版」,p153,2024年10月31日公開,(閲覧日:2025年5月1日) ↩︎
- 産労総合研究所「2024年度(第48回) 教育研修費用の実態調査 結果」,p4(閲覧日:2025年5月8日) ↩︎