「受講履歴を、正確に、より効率的に管理できる仕組みはないだろうか?」
eラーニングは、企業における人材育成の重要な手段として活用されています。その一方で、eラーニングの受講履歴の管理に課題を感じている企業もあるのではないでしょうか。
例えば弊社のお客様からは、LMS導入前のお悩みとして、こんな声がよく聞かれます。
- 部門ごとにeラーニングシステムが異なり、部署を異動すると学習履歴が引き継がれない
- 従業員が増え、Excelなどを使った手作業での管理に限界を感じている
- 研修の受講履歴や成績などを、人事評価や人材育成、人員配置に活用できていない
単発の研修であればまだしも、豊富な教材コンテンツを扱い、多数の従業員に対して体系的な教育を行うには、受講履歴の適切な管理は欠かせません。そこで有用なのが、LMSによる一括管理です。
本稿では、eラーニングの受講履歴について、活用方法や手作業管理で起こりがちな課題、LMSを使用するメリットについてまとめました。eラーニングの受講履歴に関してお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
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LMSの主要な機能は「eラーニングの配信」ですが、それは様々ある機能の一つに過ぎません。それ以外の機能をフル活用すること…
AIで要約
- eラーニングの受講履歴は、学習状況や成績など学習管理に欠かせない情報で、効果分析や人材育成にも活用できます。
- 手作業での受講履歴管理は、自己申告の不正確さや入力・集計の手間が生じ、プラットフォームが異なると統一管理も困難です。
- LMSで受講履歴を自動かつ正確に記録すれば、管理の手間を大幅に削減でき、分析・活用もしやすくなります。
eラーニングの受講履歴とは
eラーニングの受講履歴は、教材の受講状況や完了日、確認テストの結果やアンケートの回答内容など、学習管理に欠かせない情報です。
eラーニングは従業員個々のペースで学べることがメリットですが、受講による効果を分析し、人材育成に活用していくためには、教材コンテンツの配信・視聴だけに終わらず、受講履歴を適切に管理することが望ましいでしょう。
受講履歴情報の例
eラーニングでは一般に、配信された教材コンテンツを受講者がいつどの程度学習しているか、どのような回答を送信したかといった履歴情報が発生します。利用するシステムや運用方法によって異なりますが、主な履歴情報として以下のようなものが挙げられます。
- 受講の有無
- 進捗状況
- 学習時間
- テストの成績・合否
- テストやアンケートの回答内容
eラーニングの受講履歴はLMS(学習管理システム)で自動管理できる
LMSで一括管理を行っていない場合は、手作業で受講履歴管理を行うことが多いでしょう。よく見られるのは、進捗や受講完了の報告を従業員の自己申告で行い、成績などの記録を管理部門がExcelで取りまとめて、必要に応じて加工・参照するといった運用です。
LMS(学習管理システム)を導入していれば、前述したような受講履歴情報は自動で記録されます。さらに、受講者が自身の学習履歴を振り返ったり、管理者が受講者の履歴をまとめて確認したりする場合も、簡単な操作で参照できることがほとんどです。
図:弊社のLMS「CAREERSHIP」の画面イメージ

受講履歴情報が自動で記録され、学習の進捗や完了状況も簡単に可視化できる
受講履歴管理の細かさはLMSによって異なる
受講履歴をどの程度細かく管理できるか、また管理がしやすいかは、LMSによって異なります。例えば、一般的なLMSと弊社のLMS「CAREERSHIP」を比較すると、以下のような違いがあります。
一般的なLMS | CAREERSHIP | |
---|---|---|
受講完了条件 | 再生と同時に受講完了となる | 「最後まで視聴したら視聴済みとする」「早送り防止」などを個別に設定可能 |
受講履歴の内容 | 「受講済み」「未受講」の記録のみである場合が多い | 学習時間や進捗状況、テストの成績などをリアルタイムで把握できる |
オンライン以外の受講履歴 | 外部研修など、一部のみ登録可能 | OJT、外部研修をはじめ、キャリアや業務経験、資格、スキルなども登録でき、受講履歴を含めた総合的なスキル管理ができる |
確認のしやすさ | 確認したいデータの閲覧や抽出がしづらく、時間がかかる | 最短1クリックで自分や部下の受講履歴が確認できる |
データの抽出(出力) | 「受講日時」「テストの点数」など基本的な条件のみ | 全体の集計結果、個人別のテストの回答結果など、詳細な条件での出力が可能 |
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受講履歴は、研修内容の改善や人事施策のヒントとなる材料の宝庫であり、次の章でも説明するように、さまざまな活用方法があります。受講履歴を詳細に把握して活用したいのであれば、上記のような違いがある点に留意して、LMS選定を進めましょう。
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eラーニング受講履歴の活用方法
eラーニングの受講履歴は、さまざまな目的で活用することができます。
- 従業員のスキル認定・訓練実績として
- 従業員の学習計画や目標設定
- 受講者の進捗や理解度に合わせたサポート
- 研修の改善材料
- 体系的な教育の提供
従業員のスキル認定・訓練実績として
eラーニングの受講履歴を管理することで、学習内容や実施時間、理解の度合いといった個々の従業員の学習への取り組みを客観的なデータで残せます。コース修了や受講成績を昇進試験の条件にするなど、人員配置や人事評価などの材料にも活用できるでしょう。
また、従業員の学習時間の管理、例えばMR継続教育や派遣社員教育訓練のように学習時間を報告する必要がある場合などにも、eラーニングの受講履歴情報は有用です。
従業員の学習計画や目標設定
従業員は、これまでの学習記録や成績の推移を見ることで、自身の強み・弱みを把握したり成長を実感したりといった振り返りが可能です。こうした情報は今後の学習計画や目標設定などに役立てることができ、自律的な学びの助けになるでしょう。
受講者の進捗や理解度に合わせたサポート
eラーニングの受講履歴を利用すると、受講者へのサポートを効果的に行うことができます。未受講や進捗遅れに応じて受講を促す、成績やアンケート回答を踏まえて適した研修を案内するなど、従業員一人一人に合わせたサポートが可能です。
研修の改善材料
受講履歴情報は研修をより効果的なものにする材料として欠かせません。例えば、受講者アンケートによって、研修の感想や満足度などの意見を収集できます。また、単元ごとの理解度チェックや確認テストといった成績データは、研修の難易度は適切か、受講者が分かりにくい部分はどこかなどを推し量る客観的なヒントになります。
体系的な教育の提供
研修を散発的なものに終わらせず、目標に向けて従業員を誘導するには、体系的な教育体制が必要です。受講履歴を活用することで、前提となるスキル・知識を習得してから次の研修に進むといった、体系立てたカリキュラムの実施が可能になります。
例えば、基礎知識をeラーニングで学んだ上で演習を対面研修で実施するなど、ブレンディッド・ラーニングの実施にも役立つでしょう。
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eラーニング受講履歴を手作業で管理する場合の課題
eラーニング受講履歴を人事施策や人材育成に活用するには、適切にデータを収集・管理する必要があります。しかし、手作業による入力や集計では、以下のような課題が生じがちです。
自己申告制では正しく記録できない可能性がある
eラーニングはおのおのの裁量で進められる利点の反面、集合研修のような強制力がなく、スケジュールや進捗は個人によってまったく異なるということでもあります。受講状況や結果を従業員の自己申告制で管理しようとすると、受講履歴を正確に記録できない懸念があります。
例えば、受講完了の申告漏れや、該当の教材コンテンツを勘違いして受講漏れに気付かないといったケースも考えられます。あるいは、動画コンテンツをきちんと視聴・理解していないにも関わらず「受講完了」と申告する従業員がいた場合、実態に即した履歴にはならないでしょう。
入力やデータ集計、受講案内の手間がかかる
受講者の申告内容を管理部門がまとめて入力、用途に応じて集計・加工するといった人力を介した運用は、少なからず手間がかかります。従業員の人数や組織構成の複雑さ、研修の種類などに応じて、負担の度合いも大きいものになるでしょう。
例えば、ある研修を受講済みか未受講かに応じて、受講案内を出し分けるような場面を考えてみましょう。Excelファイルで受講履歴を調べて対象者を洗い出し、リスト化してメールするといった作業は、効率的とはいえないのではないでしょうか。
もしも入力時のフォーマットが統一されていなかったりデータの抜け漏れがあったりすると、さらに手間を要する上、正確性を保証できません。
受講者が自身の学習進捗や過去の学習成果を把握しにくい
受講済みの研修やその成績などは、従業員本人にとっても、学習の成果を確認し今後のキャリア計画を立てる上で重要な情報になります。しかし、手作業によるeラーニング受講履歴管理では、自身の受講履歴が、管理部門に問い合わせないと分からないというケースもしばしば見られます。
プラットフォームが異なると統一的な管理ができない
部門ごとにeラーニングのプラットフォームや運用方法が異なると、全社的な管理は難しくなります。
従業員が別の部署に異動するたびに新部署のeラーニングシステムに登録し直さなくてはならず、受講履歴データが引き継げないというケースもあります。同等の内容の研修を前部署でも受講済みなのに、システム上履歴が残らないためにまた時間を取って受けざるを得ないなどのロスも発生するかもしれません。
また、テキスト教材と動画教材、あるいは全社用と部門別の教材などで、eラーニング受講に用いるプラットフォームが複数ある場合も、受講履歴管理が複雑になりがちです。
eラーニングの運用でありがちな問題と対策については、以下の記事でも詳しく解説しています。
eラーニング受講履歴をLMSで管理するメリット
前章で述べたような課題の多くは、LMSでeラーニング受講履歴の管理を自動化することでクリアできます。具体的なメリットについて見ていきましょう。
抜け漏れなく正確に記録できる
手入力や自己申告制と異なり、LMSでは学習の情報が自動的にサーバに記録されます。教材コンテンツの再生の有無だけでなく、動画を視聴した時間や、確認テストの成績などの詳細な情報も正確に記録でき、いつでも参照が可能です。また、倍速再生やシークバーを無効化する不正防止機能を備えているLMSもあります。
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データ出力で分析・活用が容易
多くのLMSでは、受講履歴情報をcsv形式などでデータ出力できます。汎用的なデータ形式は、外部ツールに取り込んで分析するなど、用途に合わせて情報を自由度高く扱える利点があります。
学習履歴、所有資格など、個別の項目でエクスポート可能! ⇒ CAREERSHIPの「キャリアカルテ機能」を詳しく見る
異動時も履歴を一元管理できる
全社でLMSを一本化して受講履歴を管理すれば、所属部署が変わっても従業員の受講履歴を一気通貫で追うことが可能です。切れ目なく学習の履歴を把握できる環境は、従業員のキャリアデザインにとっても重要な役割を果たすでしょう。
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さまざまな条件でのフィルタリング/設定/管理が可能
LMSの管理機能は、部署や年次・役職、特定の研修の受講状況など、さまざまな条件を横断して絞り込みが可能です。受講履歴を含む複雑な組み合わせの条件でもすぐに参照でき、受講案内やリマインドも自動化できます。
例えば、ライトワークスが提供するLMS「CAREERSHIP」は、管理者は受講状況を「受講者ごと」や「アイテム(教材)ごと」で、簡単に確認できます。組織階層に従った管理や、所属外のユーザーを進捗管理者に設定することも自由に選択でき、部署単位やプロジェクト単位などで柔軟に管理することが可能です。
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eラーニング以外の研修履歴もまとめて登録できる
LMSでは、PCを使わない集合研修や外部研修などの受講履歴もまとめて管理できます。そのため、従業員がどのような学習を行ってきたか一元的に把握できます。
CAREERSHIPのようにコース管理機能を備えているLMSでは、「eラーニング」「集合研修」「アンケート」「事後課題」などの一連の流れをコースにまとめることができます。コース化することで、受講者が今どこの段階なのかを把握しやすくなり、コースごとの受講履歴を分析して、改善に活かすことも可能になります。
組み合わせは自由自在! ⇒ CAREERSHIPのコース管理機能を詳しく見る
LMSには、ここで挙げた受講履歴管理の観点以外にも、教育施策を効果的に実施し人材育成を後押しするさまざまな機能があります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
LMSのメリットは単に「eラーニングを受講させられる」ということだけではありません。LMSの真のメリットをしっかりと認識…
LMSの受講履歴機能でチェックすべきポイントは?
eラーニングの受講履歴は、LMSでより詳細に把握・管理できるようになります。しかし、導入したLMSの受講履歴機能が自社のニーズを満たしていなければ、研修の改善や人材育成への活用など、予定していた施策がうまく行えない可能性があります。
そこで、LMS導入を検討する際は、受講履歴に関する下記のポイントをチェックしておきましょう。
- 学習進捗や成果がトップページに見やすく表示されるか?
- 倍速再生やシークバーを無効化する不正防止機能があるか?
- 受講履歴やテストの成績などをcsv形式でエクスポートできるか?
- 部署や所属を異動しても受講履歴が引き継がれるか?
- OJTや外部研修などを含めた受講履歴の管理ができるか?
上記は一例ですが、受講履歴を活用する/しないに関わらず、チェックしておきたい項目です。LMSベンダーを検討する際は、ぜひ事前に確認することをおすすめします。
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LMSによるeラーニング受講履歴管理の事例
最後に、LMSの導入によってeラーニングの受講履歴管理を効果的に実施する企業事例を紹介します。
住友ファーマ株式会社
医療用医薬品の製造および販売を主な事業とする住友ファーマ株式会社では、これまで研究、生産や営業といった部門ごとにeラーニングを導入しており、管理担当者・従業員の双方に大きな負荷がかかっていました。
- 組織変更や人事異動のたびにID登録などの作業が発生する
- 従業員も新しいeラーニングシステムに慣れるところから始める必要がある
- システムが異なるため学習履歴が引き継げない
こうした問題を解決するため、同社はライトワークスが提供するCAREERSHIPを導入して全社でLMSを一本化しました。
これにより管理部門の負担は大幅に軽減されました。全社合わせると10人もの担当者を要していた組織変更・人事異動への対応はゼロになり、未受講者への催促も自動化するなど、目覚ましい効率化を実現しています。
さらに子会社7社のうち5社がLMSを統合したことで、グループ全体としても共通の教育基盤ができコスト削減を果たしました。CAREERSHIPは組織階層に合わせて教材の対象を細かく設定できるため、基盤は共通化しつつ、全社教育や部門ごとの教育など各担当部門が柔軟に活用することができます。
社内の人財教育において、細かい業務に時間と労力を取られている担当者の方、実は多いのではないでしょうか?併用していた3社の…
株式会社スポーツオアシス(2025年4月より株式会社ルネサンス)
会員制フィットネスクラブや温浴施設などを運営する株式会社スポーツオアシス(2025年4月より株式会社ルネサンス)は、新人の早期戦力化と定着率向上、サービスレベルの均質化を課題として、eラーニングを活用した新人教育の体系化に取り組みました。
CAREERSHIPの導入とともに、人事部門と各セクションのスペシャリストによるプロジェクトを発足。職種ごとに「いつ何が必要か」を見極めて新人教育をカリキュラムに落とし込んでいきました。
店舗の現場では、お客さま対応に追われ新人教育の優先度が下がりがちでしたが、土台となる知識をeラーニングで学んでもらうことにより、OJTの省力化を実現しました。
指導担当者は、多数のアルバイトスタッフについて進捗や熟練度を簡単に把握できるため、指示がしやすくなったと言います。アルバイトスタッフ側も、自身の進捗が見えるためスムーズに学習に取り組めるようになりました。
店舗を運営する企業に共通する課題「新人教育を効果的・効率的に実施し、早期戦力化を実現していくこと」について、どのようにス…
株式会社JTB
株式会社JTBは2019年より人材育成のあり方を再構築する「研修改革プロジェクト」を推進し、CAREERSHIPを採用した新システム「J-Campus」を導入しました。
同社がLMS導入に踏み切った大きな狙いの一つに、人材育成の見える化・データ化があります。
例えば、研修の効果が上がらない場合に、従来は原因がどこにあるのか推測に頼らざるを得ませんでした。一方LMS管理なら、受講率、テストの点数や設問ごとの初回点数、アンケート結果などの受講履歴データを解析し、研修の効果や改善点について精度の高い検証が目指せます。
CAREERSHIPはeラーニングだけでなく集合研修管理機能も充実しており、また柔軟な権限設定や受講対象者のグルーピング機能など組織に合わせた管理を簡単に行えます。受講履歴をはじめとする多くのデータを有効利用でき、データドリブンな人材育成を後押しすることが期待できるでしょう。
人財教育部門の中には、「自律創造型人財」が育つ方法を模索している方もいるのではないでしょうか?株式会社JTBでは、人財育…
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まとめ
eラーニングの受講履歴には、受講の有無や進捗状況、学習時間、合否や成績といった情報があります。LMS(学習管理システム)があれば受講履歴を自動管理できますが、受講履歴をどの程度細かく管理できるかは、LMSによって異なります。
これらの情報は以下のように、人材育成や評価などさまざまな用途で活用できます。
- 従業員のスキル認定・訓練実績として
- 従業員の学習計画や目標設定
- 受講者の進捗や理解度に合わせたサポート
- 研修の改善材料
- 体系的な教育の提供
このようにeラーニングの受講履歴は人事施策に有用な情報ですが、Excelなど手作業で管理しようとすると、次のような課題が生じがちです。
- 自己申告制では正しく記録できない可能性がある
- 入力やデータ集計、受講案内の手間がかかる
- 受講者が自身の学習進捗や過去の学習成果を把握しにくい
- プラットフォームが異なると統一的な管理ができない
上記のような受講履歴管理の課題を解決するには、LMSによる一括管理がおすすめです。具体的なメリットは以下の通りです。
- 抜け漏れなく正確に記録できる
- データ出力で分析・活用が容易
- 異動時も履歴を一元管理できる
- さまざまな要件に合わせた管理や受講案内が可能
上記を踏まえ、LMS導入を検討する際は、受講履歴に関する下記のポイントをチェックしておきましょう。
- 学習進捗や成果がトップページに見やすく表示されるか?
- 倍速再生やシークバーを無効化する不正防止機能があるか?
- 受講履歴やテストの成績などをcsv形式でエクスポートできるか?
- 部署や所属を異動しても受講履歴が引き継がれるか?
- OJTや外部研修などを含めた受講履歴の管理ができるか?
最後に、LMSによる eラーニング受講履歴管理の事例を3社紹介しました。
住友ファーマ株式会社は、部門ごとにばらばらだったeラーニングシステムをライトワークスのLMS「CAREERSHIP」に一本化しました。組織変更や異動に伴う管理業務を大幅に削減、グループ全体の教育基盤ができコスト削減を果たしています。
株式会社スポーツオアシス(2025年4月より株式会社ルネサンス)の事例は、eラーニングを活用して新人教育を体系化したものです。指導担当者も本人も受講状況の進捗を簡単に把握できるため、スムーズに学習が進むようになり、OJTの省力化に成功しました。
株式会社JTBは、研修の改革にLMSを導入し、人材育成の見える化・データ化を実現しました。受講履歴の詳細なデータを分析することで研修の改善に精度高く取り組むなど、データドリブンな人材育成にLMSを活用している事例です。
研修の主要な手段となりつつあるeラーニング。管理部門の負担を抑え、効果的に受講履歴を管理するには、LMSでの一括管理が有力な手段となるでしょう。受講履歴の活用のヒントに、またLMS導入のご検討に、当記事が役立つと幸いです。
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