LMS市場のシェアとトレンドを解説!主要LMS比較と選び方のポイントも

  • 2025年9月2日
  • 2025年9月2日
  • LMS
LMS LMS市場のシェアとトレンドを解説!主要LMS比較と選び方のポイントも

「LMSの導入を任された。失敗したくないので、多くの企業で導入されているシェアの大きいベンダーから選定したいが、比較のポイントはなんだろうか?」

LMS(Learning Management System)とは、eラーニング配信や研修履歴などを管理する学習管理システムのことです。優秀な人材の育成が企業の競争力強化につながる今、LMSの導入を検討する企業の方は多いのではないでしょうか。

とはいえ、数あるLMSの多様な機能やサービスを理解し、自社に合う製品を見つけるのは簡単ではありません。そのため、これからLMSの導入を検討する場合は、まず導入実績の多いLMSの機能やサービス、費用などを把握し、LMS選びの判断基準を作っておくのがおすすめです。

この記事では、企業のLMS利用状況やシェア、技術トレンドについて概説します。また厳選した主要ベンダーのLMS比較、導入事例、LMSの選定ポイントなどを詳しく解説します。従業員育成の効果を上げたい方は、ぜひ参考にしてください。

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LEARNING SHIP

LMSの主要な機能は「eラーニングの配信」ですが、それは様々ある機能の一つに過ぎません。それ以外の機能をフル活用すること…

「LMS導入で社内教育がどう変わる?」大手専門商社の事例に学ぶLMS定着と成果のリアルストーリー

AIで要約

  • LMS市場のシェアはライトワークスの「CAREERSHIP」が1位です。記事では同製品を含む主要な企業向けLMS6選を比較解説します。
  • 自社に合うLMSを選ぶには、既存の人事システムと連携できるか、教材の国際規格SCORMに対応しているかを確認することが重要です。
  • 導入事例では、国内外の全従業員への研修を少人数で実現したり、グループ全体のサービス品質を均一化したりといった成功事例を紹介します。

LMS市場の現状とシェア、技術トレンド

LMSは主に大学などの教育機関や企業の研修管理で広く使われています。2022年の調査(ITトレンド(株式会社Innovation&Co.)調べ)1によると、LMS(eラーニングシステム)を導入している企業は全体の55.1%と半数以上です。

LMS市場シェアに関しては、株式会社アイ・ティ・アールの市場調査レポートでは、ライトワークスの「CAREERSHIP」がLMS市場ベンダー別売上金額シェア(2024年度予測)において1位を占めています2

近年のニーズの高まりや技術発展に伴いLMSの進化は目覚ましく、現在注目されているLMSの主な技術トレンドとしては、下記が挙げられます。

クラウド型LMS

クラウド型LMSとは、自社のイントラネットではなく、ベンダーが提供するクラウドサーバーを使ってアクセスするLMSのことです。

クラウド型LMSは、サーバーソフトウエアなどを自社で用意する必要がありません。システム保守問い合わせ対応セキュリティ対策などもベンダーに任せられるため、運用コストを抑えられるのがメリットです。

セキュリティ面で心配な場合は、ISO27001などの国際的な認証を持っているLMSベンダーを選ぶとよいでしょう。

モバイル対応

スマートフォンやクラウドの普及などにより、マルチデバイス対応のLMSが増えています。モバイル対応のLMSの普及により、場所や時間を問わずに学習できるようになりました。ただし、情報漏えいを防ぐためにも、セキュリティ対策に関する教育や施策が求められます。

LXP(Learning Experience Platform)

LXPとは、受講者の業務内容関心に合わせたプログラムを提供する、学習体験プラットフォームのことです。LMSは管理者が学習プログラムを管理しますが、LXPでは受講者が学習プログラムを能動的に選び学習環境をデザインします。

そのため、業務オペレーションやコンプライアンスの事例教育など、機密情報を扱う教育LMS世の中の流れなど広い情報を扱いたい場合はLXPのように組み合わせるのが効果的です。

AIによる教材翻訳や個別リコメンド

近年、AI搭載のLMSが増えています。搭載したAIの機能にもよりますが、教材の翻訳や教材の個別リコメンドが可能になるのがメリットです。

例えば、AIに既存の教材や資料を読み込ませて多言語対応の教材を作成できたり、AIが受講者の学習履歴や習熟度、スキル、将来的なキャリアプランなどを分析し、最適な学習コンテンツを提案してくれたりといった機能をもつLMSも存在します。

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主要LMSベンダーの比較

LMSの技術トレンドを理解したら、実際に大手ベンダーの機能やサービスを見てみましょう。ここでは、ユーザーID数の多い企業向け LMSの主要ベンダーを独自にウェブ調査し、大まかな特徴と機能を比較表でまとめています。

なお、掲載数値および事実情報については、各社が公開しているサイト(社名の下に記載)に基づき、2025年4月現在の内容を掲載しています。

CAREERSHIP(株式会社ライトワークス)

キャリアシップイメージ画像

https://www.lightworks.co.jp/services/careership

CAREERSHIPは、LMS市場で売上金額シェア1位を獲得*した、株式会社ライトワークスが提供する統合型・多機能型のLMSです。人材開発プラットフォームとして、日系企業の文化、制度、グローバル展開などの戦略、各業界や各部門の教育施策の目的や運用を徹底的に調査・分析し、グローバルトレンドなども踏まえて、常に最適なソリューションを提供しています。

*出典:ITR「ITR Market View:人材管理市場2025」LMS市場:ベンダー別売上金額シェア(2024年度予測)

大量アクセス厳格なセキュリティ要件多様な人材への対応人事システムとの連携といったエンタープライズ企業が抱える課題に対応しています。また、日本企業が求めるきめ細かな管理や施策の実行にも対応しているため、業種や企業規模問わず、あらゆる企業に対応できるLMSといえるでしょう。

利用者累計数約1,500社 利用ID数588万ID突破
主な機能eラーニング、集合研修管理、アンケート、コース管理、スキル管理、キャリアカルテ、ルーム(社内SNS)機能、運用・マスタ管理 など
オプション動画容量追加、カレンダー同期、申込サイト開設、SSO連携、人事データ連携、受講履歴データ連携、シングルテナント構築 など
導入サポート多機能型かつグローバルやグループ全体の人材開発基盤となるため、運用定着のための導入支援が非常に重要です。サポート専門の部隊が手厚くご支援します。
eラーニング教材レディメイド:企業研修で求められる汎用教材を1,000コンテンツ以上ご用意。
オーダーメイド:マイクロラーニング教材からゲーミフィケーション教材まで目的や予算に合わせて対応可能。
教材作成ツールオンライン版:eStudio(自動音声作成機能AITalkオプションも提供可)
インストール版:教材コーチ君
グローバル対応日本語/英語/中国語(繁体字・簡体字)/越語に標準対応
※アジア圏を中心に順次拡大予定
EU圏のGDPR対応や、関連子会社「来宜信息科技(上海)有限公司」のサーバーから、グレート・ファイアウォールを気にせず、中国全土に配信可能
SCORM対応
ウェビナー対応
費用非公開。上掲URLに見積依頼フォームあり。

LearningWare(株式会社プロシーズ)

https://www.pro-seeds.com/learningware

eラーニングや集合研修、アンケートなど、研修全般を一元管理できるLMS。「教育を快適に、成長を劇的に」をサービスコンセプトとするLearningWareは、管理者が「学ばせやすい」だけでなく、受講者が「学びやすい」「学び合いやすい」プラットフォームを提供しています。

eラーニング受講者の顔をウェブカメラを通じて撮影し、集中度データを取得する「ConcentrateLMS」サービスを展開。企業側では人材の育成や配置の最適化、学習者側では自身の学習意欲や効率向上の指標にできるとしている点が特徴です。

利用者累計数2,800社以上、利用者100万人突破
主な機能ユーザー管理、連絡管理、研修管理、PowerPoint教材作成、結果管理、講座管理、eラーニング動画配信、コミュニティ管理、eラーニング受け放題、ライブ配信 など
オプションシステムカスタマイズ、顔認証機能、決済機能、集中度機能、シングルサインオン、API連携、字幕機能、中国への配信 など
導入サポート担当者向けに約2時間の初期導入研修 
eラーニング教材レディメイド:ビジネススキルから資格取得まで豊富なラインナップ オーダーメイド:可能
教材作成ツールLMSに搭載
グローバル対応日本語/英語/中国語(簡体中文 繁体中文)/ベトナム語/韓国語/タイ語/インドネシア語/マレー語など30以上の言語に対応
SCORM対応
ウェビナー対応〇(ライブ配信機能〇)
費用3つの料金プランあり。20,000円~/月(初期費用別途・税抜)

Leaf Lightning(株式会社インソース)

https://www.insource.co.jp/it-tool/leaf-lightning-top.html

講師派遣サービスから市場参入したLMSです。「安い」「簡単」「徹底的」をポイントに、多機能ながら操作画面はシンプルです。また、幅広い分野の講師陣を備えており、従来集合研修で行われてきたマナー系から管理職研修まで、豊富なラインナップを動画教材として提供しています。

利用者累計数企業数非公開
アクティブユーザー数 440万人以上(※2025年2月現在)
主な機能研修登録機能、課題・アンケート機能、動画再生機能、資料データの教材利用機能、多言語字幕自動生成機能、動画・スライドサムネイル表示機能、シャッフルテスト機能、申込時アンケート機能、オープンセミナー機能、動画アップロード機能 ほか
オプション
導入サポート導入前後のサポートヘルプデスク
eラーニング教材レディメイド:あり オーダーメイド:可
教材作成ツールMP4、PPT、PDF資料など一般的な資料データの教材利用機能
グローバル対応動画に対し、多言語字幕生成が可能
SCORM対応
ウェビナー対応
費用初期費用なし
月額利用料 87,500円(税込96,250円)/500ID、以降ボリュームディスカウント
※契約期間が1年未満の場合、初期費用¥100,000(税込 ¥110,000)

Learn365(株式会社ソフィア)

https://lms365.jp/ 

Microsoft 365上で稼働する唯一のLMS。サードパーティー製のウェブサービスを別途インストールする必要がなく、継続的なメンテナンス・システム統合費用等もかかりません。PowerPointやWordなど使い慣れたOffice製品で学習教材を作成できます。

すでにMicrosoft 365を導入している場合はシームレスにアクセスでき(シングルサインオン)、PowerPoint、Word、Outlook、Teamsなどの各種ツールと連携します。

利用者累計数グローバルユーザー数約100万人、利用企業数2,000社以上
主な機能コース作成&カタログ機能、ダッシュボード機能、SCORM & AICCプレイヤー機能、ラーニングモジュール機能、クイズ機能、課題/評価管理機能、レポート管理機能、モバイル機能、APIサポート
オプションサイトコレクション・トップページ作成、学習コーステンプレート作成、Power BIレポート作成代行、Microsoft Power Automate連携設定代行
導入サポート無料:保守サポートサービス
有料:トレーニングサービス
eラーニング教材レディメイド:なし。手持ちのSCORM形式コンテンツを学習コースに登録することは可能。
オーダーメイド:可
教材作成ツールあり
グローバル対応英語、日本語。その他の言語は対応した辞書ファイルを作成することで使用可能。
SCORM対応
ウェビナー対応
費用スタンダード版:最低利用300名×1年間=税抜1,440,000円
※契約期間やライセンス数に応じてディスカウント可
プロフェッショナル版:要問い合わせ
フリーミアムプラン:基本機能が無料で使用可能だが利用制限があり保守サポートも含まれない

GLOPLA LMS(株式会社グロービス)

https://glopla.globis.co.jp

GLOPLA LMSは、これまでに6,700社超の人材育成を支援してきた株式会社グロービスが、知見を生かして開発したLMSです。

必要な機能の厳選と、直感的に操作できるデザインにこだわり、受講者も管理者もストレスフリーで利用可能。集合研修やeラーニングなどさまざまな社内研修を集約し、一元管理できます。また、30年以上企業研修に向き合ってきたグロービスならではの知見を生かした研修運用・導入計画のサポートを提供し、研修運営にかかる時間を大幅に削減します。

利用者累計数累計受講者数23万人以上
主な機能GLOBIS 学び放題 ライト、テスト作成・自動採点、フォルダ管理、AI要約、外部受講履歴のインポート、複数クラスの管理、課題フィードバック、受講申請・上司承認、人事マスタ連携、MS365連携 など
オプション「GLOBIS 学び放題」のフル機能版(3,600コース・16,300動画)の受講 など
導入サポート打ち合わせ、デモ利用・操作説明会、キックオフ・目標設定、利用開始・運用支援
eラーニング教材レディメイド:GLOBIS 学び放題 ライト オーダーメイド:なし
教材作成ツールあり
グローバル対応
SCORM対応
ウェビナー対応
費用初期費用・追加料金0円 一人あたり(税込)月額165円〜(5000 IDの場合)

eden LMS(エデン株式会社)

https://eden.ac/e-learning

eラーニングに特化し、シンプルな機能と低コストにこだわったLMS。手軽さと低価格が特徴で、eラーニングコンテンツの作成・配信、受講履歴のチェックや分析まで、IT初心者でも簡単に操作が可能です。

(2025年4月調べ)

利用者累計数400社以上、50万人以上
主な機能eラーニング、コンテンツ作成機能、研修履歴やスキルレベル等の管理、Zoom・Teams連携、集合研修の参加募集・履歴管理、日報やレポート提出、ユーザーID管理と権限管理、APIによるシステム間連携、eメール・Teams・Slack・LINEでの通知
オプションシングルサインオン、ログインページのカスタマイズ&受講者トップページの左上ロゴ変更、決済機能追加、独自ワークフロー構築
導入サポートメールサポートあり
eラーニング教材レディメイド:あり オーダーメイド:なし
教材作成ツールLMSに搭載
グローバル対応英語/中国語/ポルトガル語/フィリピノ語/ベトナム語/韓国語/タイ語
SCORM対応
ウェビナー対応〇 Zoom連携にて可能(開催者のみZoomのプロプラン以上の契約が必要)
費用初期費用なし
ユーザーID数課金プラン月額料金:50~300ID (月払時)300円/1ID、(年払時)210円/1ID【税抜】
ボリュームディスカウントあり
休止プランあり

LMS選定における7つのポイント

数多くあるLMSの中から自社に適した製品を見つけるにはどうしたらよいのでしょうか。ここで、LMSを選ぶ際に注目すべき7つのポイントについて解説します。

ポイント1:自社の課題を明確にする

まず初めに、自社の抱える人材育成上の課題を明確にしましょう。「コンプライアンス意識の全社的な統一」「専門スキルを持つ人材の育成」「研修の管理業務にかかる負担軽減」など、具体的に洗い出すことが重要です。

ポイント2:自社の用途・目的に合った機能を洗い出す

自社の課題を基に、LMSにどのような機能が必要かをリストアップします。

例えば、「全社研修を効率化したい」のであれば、多数の受講者を一括管理できる機能や、一斉配信機能が重要になります。「個別のスキルアップを支援したい」なら、スキルマップ連携機能や、個々の学習状況に応じたレコメンド機能オリジナル教材の作成・配信機能などが求められるでしょう。

必要な機能を基に、それらが標準機能として備わっているか、あるいはオプションで追加可能かを確認し、優先順位を付けながら検討を進めます。

ポイント3:費用対効果を検討する

各LMSの費用を参考に、導入することでどのような費用対効果(人件費削減や業績への貢献など)が得られるか検討しましょう。

LMSの費用体系はベンダーによって大きく異なります。検討の際は、初期費用月額または年額の利用料オプション費用サポート費用などを総合的に評価する必要があります。

複数のベンダーに見積もりを依頼する際は、同一要件で比較すると分かりやすいでしょう。

ポイント4:ベンダーのサポート体制は十分かを確認する

ベンダーが提供するサポート体制が自社のリソースやニーズに合っているかを確認しましょう。

導入時のシステム設定やデータ移行の支援、管理者向けの操作研修、運用中の問い合わせ対応、システムトラブル発生時の迅速な復旧支援など、サポートの範囲や質はベンダーによってさまざまです。

特にLMSの運用経験がない場合や、社内にシステム担当者が少ない場合は、手厚いサポート運用代行(BPO)サービスを提供しているベンダーを選ぶと安心です。

ユーザーコミュニティを通じて他社との情報交換ができる場を提供しているベンダーもあります。

ポイント5:マルチデバイスやSCORM規格に対応しているかを確認する

従業員が「いつでもどこでも」学習できる環境を提供するためには、PCだけでなくスマートフォンやタブレットなど、さまざまなデバイスに対応していることが重要です。デバイスの画面サイズに合わせて表示が最適化されるレスポンシブデザインに対応していれば、ストレスなく学習できるでしょう。

また、SCORMに対応しているかどうかも確認したいポイントです。SCORMとはeラーニングの国際的な標準規格のことで、一般企業で使われるLMSやeラーニング教材の多くは、SCORMに準拠しています。

SCORM対応のLMSであれば、内製した教材他社の教材1つのプラットフォームで管理できる他、将来的に他社のLMSに乗り換えた際も同じ教材を引き継げます。

ポイント6:人事システムとの連携や自社教材の作成は可能かを確認する

LMSを効果的に運用するためには、自社の人事システムと連携できるLMSを選ぶことが重要です。自社の人事システムとLMSが連携していれば、従業員の異動や大規模な組織改編があった場合でも、従業員情報が自動でLMSに反映されます。

また、自社独自の業務プロセス機密情報に関わる内容などを研修したい場合は、教材作成ツールがあるかも注目したいポイントです。ベンダーによっては、PowerPointなどを使って簡単に教材作成できるLMSもあります。

LMS上で教材作成から配信まで一括して行えば、研修にかかるコストを抑えられます。

ポイント7:トライアル期間を活用する

LMSをスムーズに運用するためには、トライアル期間を活用して疑問点や懸念点を明確化しておくことが重要です。トライアル中は実際の運用を想定して管理業務を試したり、受講者側の視点から操作性を確認したりすることが重要です。

可能であれば、複数の部署の代表者やITリテラシーが異なる従業員にも試してもらい、さまざまな視点からのフィードバックを集めましょう。

トライアル期間中にベンダーのサポート体制や、その対応速度と質を確認することも重要です。

LEARNING SHIP

LMS(学習管理システム)を検討している段階での情報の集め方や、集めた情報をベンダーの選定に向けて整理していく方法につい…

LMS(CAREERSHIP)導入事例

続いて、企業が実際にLMSを導入した事例を見てみましょう。ここでは弊社LMS「CAREERSHIP」の導入事例を紹介します。

グローバル利用:株式会社タカラトミー(玩具商品の企画、製造、販売)

株式会社タカラトミーは、タカラトミーグループの全従業員がつながるLMSとして、CAREERSHIPを採用しています。

同社では、2014年にグループ会社において不適切な会計処理が発生しました。同じ過ちを二度と繰り返さないよう、内部統制・監査部が中心となって積極的なコンプライアンス活動を進めてきました。

同社のグループ会社国内だけでなく、アジア地域欧米諸国にも点在します。これら国内外の全従業員に「コンプライアンスを自分事として考えてもらう」場として、CAREERSHIPの導入に至りました。

具体的な活用例としては、法令知識の研修をはじめ「漫画で学ぶSNS編」の他、複数の教材を作成し、eラーニングを実施しました。社会情勢や経営状況を踏まえ、その時に合う内容を学べるようにしているといいます。

CAREERSHIPの運用においては国内の内部統制・監査部の3人のみで行っており、11カ国、8言語での配信も進めています。

運用担当者は、CAREERSHIPを導入した結果従業員の効率的な学び業務の整理作業効率のアップにつながったと実感しています。このような結果につながった理由としては、アンケート機能で従業員の意見を直に得られたことが大きいようです。

今後、同社ではCAREERSHIPのさまざまな機能を共有・活用してもらうことで、業務時間の短縮を目指していきます。実際にCAREERSHIPの機能を活用することで、これまで7社7人行っていた健康診断・予防接種の予約業務を1人で対応できるようになりました

株式会社ライトワークス | 人材開発ソリューションパートナー

タカラトミーグループでは、LMS(学習管理システム)を活用してグループ全社員との繋がりを構築し、個々の社員がコンプライア…

グループ会社への活用拡大:綿半ホールディングス株式会社(小売事業、建設業、貿易業)

綿半ホールディングス株式会社は、綿半グループの教育基盤としてCAREERSHIPを採用教育プラットフォーム「eWAT」として運用しています。

同社は、グループ会社の株式会社綿半ホームエイドが運営する「スーパーセンター」を中核としており、1店舗当たり150~200人もの従業員を抱えています。これまでスタッフへの教育は各店舗に任せていましたが、サービスの質にばらつきがあることが課題となっていました。

そこで、ライトワークスのコンサルティングを受けながらスタッフ教育を体系化、eWATを立ち上げることになりました。

eWATには100以上のスキルと、それに連動する学習コンテンツを格納、スキル管理は「基本編」「スキルアップ編」など大枠に分類しました。これらを各店舗が独自に活用したところ、属人的だったスキルのマニュアル化につながりました。

導入の結果、スタッフ教育が体系化され、高い水準でサービスレベルを均一化させることができました。eWATという教育基盤ができたため、担当者の異動があっても現場がスムーズに動き続けられるようになったのも大きな効果です。

また、同社では綿半ホームエイド以外のグループ会社でもCAREERSHIPの活用を拡大しています。例えば、建設業のグループ会社では、CAREERSHIPを通して工事の手順や注意点を研修しています。加えて、グループ会社の全新入社員に企業理念を伝えたり、M&Aでグループ入りした企業にグループの価値観を共有したりする際にも、CAREERSHIPを活用しています。

同社は、グループ内でのeWATの利用拡大に向け、ライトワークスの担当者を講師としたLMSの勉強会も実施しています。今後は教育コンテンツを作れる人・管理できる人を増やし、学ぶ文化をさらに広めていくようです。

株式会社ライトワークス | 人材開発ソリューションパートナー

スーパーマーケットとホームセンターを融合した「スーパーセンター」では、1店舗当たり150人から200人ものスタッフが働い…

CAREERSHIP導入事例から見る成功のポイント

CAREERSHIPの導入事例から、LMS導入が成功するためのポイントとして、選んだLMSに「自社の事情に合わせた機能があるか」「目標実現に向けたサポートがあるか」が重要といえます。

例えば、国内外にグループ会社がある企業や、複雑な組織構造を持つ企業の場合、柔軟な配信設定権限付与が必要不可欠です。

CAREERSHIPは柔軟なカスタマイズ性があるため、グループ全体での教育やグループ会社ごとの教育など、ニーズに合わせて独自に運用できます。部署や職位に捉われないグルーピングも可能です。

また、LMS導入の効果を最大化するには、ベンダーのサポートが必要不可欠です。

CAREERSHIPには専任の担当者が伴走する「導入サポートプラン」があり、社内の教育運用やルールに合った最適な導入を実現します。作業的な運用の代行や、コンサルティングも可能です。

LMSの機能やサポート体制はベンダーによって異なります。自社で導入の際には、先述の成功ポイントを踏まえて各LMSを見比べ、複数のベンダーに見積もりを依頼することをおすすめします。

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まとめ

LMS(Learning Management System)とは、eラーニングやオンライン研修などを管理する学習システムのことで、教育機関や企業などで広く使われています。

2022年の調査(ITトレンド(株式会社Innovation&Co.)調べ)3によると、企業のLMS利用率は全体の55.1%4です。

LMSの主な技術トレンドとしては、下記が挙げられます。

  • イントラネットからクラウド化へ
  • モバイル対応による場所を問わない学習
  • LXPによる能動的な学習
  • AIによる個別学習

導入実績が高い主要ベンダーは下記の通りです。

  • CAREERSHIP(株式会社ライトワークス)
  • LearningWare(株式会社プロシーズ)
  • Leaf Lightning(株式会社インソース)
  • Learn365(株式会社ソフィア)
  • GLOPLA LMS(株式会社グロービス)
  • eden LMS(エデン株式会社)

LMSの選定ポイントとしては、下記が挙げられます。

  • 自社の課題を明確にする
  • 自社の用途・目的に合った機能を洗い出す
  • 費用対効果を検討する
  • ベンダーのサポート体制は十分かを確認する
  • マルチデバイスSCORM規格に対応しているかを確認する
  • 人事システムとの連携自社教材の作成は可能かを確認する
  • トライアル期間を活用する

LMSの導入事例として、下記2社を紹介しました。

株式会社タカラトミー

国内外のタカラトミーグループ全従業員がつながるLMSとして活用。国内の担当者3人のみで11カ国、8言語での配信に対応。導入の結果、従業員の効率的な学びや業務の整理、効率化につながる。

綿半ホールディングス株式会社

1店舗当たり150~200人ものスタッフを抱える、「スーパーセンター」の教育基盤として活用。導入の結果、高い水準でのサービスレベルの均一化や、属人化していたスキルのマニュアル化を実現。

CAREERSHIP導入事例から見る成功のポイントとしては、下記が挙げられます。

  • 複雑な組織構造や国内外のグループ会社に対応できる、柔軟な配信設定・権限付与
  • ニーズに合わせて独自に運用できるカスタマイズ性
  • 人材育成+αの効果を生み出す豊富な機能
  • 目的達成を実現するサポート体制

LMSの導入は、企業の教育体制を強化し、従業員の成長を促進する効果が期待できます。選定の際は自社のニーズに合ったLMSをピックアップし、トライアル期間の活用、複数のベンダーへの見積もり依頼などをするとよいでしょう。

  1. 株式会社Innovation&Co.「導入状況調査から読み解くe-ラーニング導入の必要性と課題」,2022年12月14日公表,p11-12, (閲覧日:2025年6月3日) ↩︎
  2. 株式会社ライトワークス「ライトワークスの学習管理システム(LMS)CAREERSHIPが ITRの調査レポートにおいてLMS市場:ベンダー別売上金額シェアNo.1を獲得」,『LIGHT WORKS』,2024年7月16日公表, (閲覧日:2025年8月8日) ↩︎
  3. 株式会社Innovation&Co.「導入状況調査から読み解くe-ラーニング導入の必要性と課題」,2022年12月14日公表,p11-12,(閲覧日:2025年6月3日) ↩︎
  4. 株式会社ライトワークス「ライトワークスの学習管理システム(LMS)CAREERSHIPが ITRの調査レポートにおいてLMS市場:ベンダー別売上金額シェアNo.1を獲得」,『LIGHT WORKS』,2024年7月16日公表, (閲覧日:2025年8月8日) ↩︎

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