「言葉の壁を解消して、外国人従業員への教育をスムーズに進めたい」
国内企業や、日本企業の海外拠点で働く外国人従業員は増加傾向にあります。厚生労働省の「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ」1によると、2024年10月末時点で外国人労働者数と外国人を雇用する事業所数は過去最多を記録しています。
一方で、外国人従業員の教育に際し「言葉の壁」が課題となるケースが少なくありません。多言語対応のLMS(学習管理システム)があれば、「言葉の壁」を解消し、日本人と同じ教材を使用できるので、外国人従業員や海外拠点が多くても効率良く一貫性のある教育が行えます。
この記事では、多言語対応LMSの必要性や、導入のメリット、選定ポイントやおすすめLMS製品について解説します。企業の導入成功事例もご紹介しますので、自社の外国人従業員育成の参考にしてください。
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LMS(学習管理システム:Learning Management System) とは、主に企業や教育機関において、eラ…
AIで要約
- 多言語対応LMSは、外国人従業員や海外拠点に、言葉の壁なく一貫した教育を提供できます。
- 教育の均質化、学習機会の平等化、エンゲージメント向上といったメリットがあります。
- 多言語対応LMSの選定時は、必要な言語への対応、eラーニングの海外配信の可否、機能の充実度などをチェックします。
なぜ多言語対応LMSが必要なのか?
多言語対応LMSは、外国人従業員への教育をはじめ幅広いシーンで活用できます。まずは、LMSの基本知識や、多言語対応LMSの必要性について確認しましょう。
LMSとは?
LMSは「Learning Management System(ラーニングマネジメントシステム)」の略で、「学習管理システム」を意味します。企業や教育機関で、eラーニングやオンライン研修などを実施する際のプラットフォームとなるシステムです。
基本的な機能には教材コンテンツの配信、学習履歴管理、スキル管理などがあります。
その他、教材作成、社内SNS、アンケートやレポート、タレントマネジメントシステムとの連携など、ベンダーによってさまざまな機能が備わっています。
人材育成における言語の壁の解消
近年、国内では外国人従業員が増加しており、また、日本企業が海外に進出するケースも少なくありません。
厚生労働省の「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ」2によると、2024年10月末時点の外国人労働者はおよそ230万人で、届け出が義務化された2007年以降、過去最多です。また、外国人を雇用する事業所もおよそ34万所と、最多を更新しています。
国内企業で外国人従業員が働くのは、いまや「当たり前」の時代だといえます。
また、JETROの「2024年度 海外進出日系企業実態調査(全世界編)」3は、海外83カ国・地域にある日系企業18186社を対象に実施されました。対象に含まれなかった日系企業の存在も考慮すると、海外進出をする企業はかなりの数になることが分かります。
このような状況の中、「外国人従業員や海外拠点のスタッフに、日本人と同じ教育を行いたい」というニーズも高まっています。
特にコンプライアンス教育や労働安全衛生教育は、日本の法令や企業の倫理規定を理解したり、従業員自身の命や健康を守ったりするために、国籍や使用言語にかかわらず、全従業員が学ぶべき重要なテーマです。
しかし、そこで課題となるのが「言葉の壁」です。国内企業や日本企業の海外拠点で働く外国人従業員の中には、日本語が得意ではない人もいるでしょう。そのため、教育には母国語を用いることが効果的です。
学習者によって言語を切り替えられる多言語対応LMSを活用すれば、使用言語にかかわらず同じ教育を行えます。言語ごとに講師・教材を手配する必要がなく、コストも担当者の負担も軽減しながら、人材育成における「言葉の壁」をスムーズに解消できます。
多言語対応LMSの活用シーン
多言語対応LMSは、主に以下のシーンで活用できます。
海外拠点・グループ企業への展開
多言語対応LMSを活用して「言語の壁」がなくなれば、海外拠点や海外のグループ企業にも同じ教育を提供できます。
ライトワークスの多言語対応LMS「CAREERSHIP」は、グループ全体の教育プラットフォームでありながら、ユーザー企業が自由度高く運用でき、固有の研修実施も可能です。現地独自の教育ニーズに応える教材の制作も承っております。
外国人従業員への教育
多言語対応LMSは、1つの教材を複数の言語で提供することができます。各従業員が自身の理解しやすい言語で学習できるため、従業員の国籍・使用言語によらず一貫した教育が可能です。
特に、コンプライアンス教育や労働安全衛生教育は、日本の法令や企業倫理を理解したり、従業員自身の命や健康を守ったりするため、全従業員に行き渡らせる必要があります。多言語LMSはこのようなテーマの教育に必須のツールといえるでしょう。
グローバルパートナー企業との連携
さまざまな言語に対応したLMSは、国内企業と海外企業との協力・提携においても活用できます。両社に共通の教育・情報を提供することで、協力・提携体制の構築を促進し、円滑な運営につながります。
多国籍チームのスキルアップ
多様な国籍の従業員で構成されたチームは、「言語の壁」によって情報共有にも苦労する可能性があります。しかし、多言語対応LMSの活用により情報共有がスムーズに行えるようになれば、チームワークも良くなり、スキルアップや生産性向上も期待できます。
多言語・海外でのeラーニング配信の成功ポイントは? ⇒ ライトワークスのCAREERSHIP導入事例を見る
多言語対応LMS導入のメリット
多言語対応LMSは、企業にも従業員にも良い影響をもたらします。ここでは、多言語対応LMS導入の、5つのメリットをご紹介します。
教育の一貫性の確保
多言語対応LMSを導入すると、使用言語にかかわらず全ての従業員が同じ教育を受けることができます。「言語の壁」をなくした均質な教育の提供により、一貫性を確保します。
学習機会の平等化
特定の言語による教育・研修では、従業員の使用言語によって学習機会に偏りが生じる可能性があります。多言語対応LMSを導入すれば、さまざまな言語を話す従業員に対して平等に学習機会を提供することができます。
多様な人材の確保
言語を限定した教育は、自社の人材の多様性を狭めてしまう可能性があります。多言語対応LMSで、幅広い言語に対応した学びを提供すれば、国籍や使用言語を問わず人材を受け入れることができ、優秀な外国人従業員の確保・育成支援がしやすくなります。
外国人従業員の育成環境が整っていることは、海外展開においても大きなプラス要素になります。
従業員エンゲージメントの向上
母国語で学べる環境が用意されていれば、外国人従業員の安心感が高まり、学習にもより意欲的に取り組めます。従業員への配慮は、従業員の企業に対する貢献意欲や愛着を高め、信頼関係の構築にもつながります。
国際文化の尊重
人材育成における多言語対応への取り組みにより、企業は社内外に「国際文化を尊重している」という姿勢を示せます。
企業が積極的にダイバーシティ&インクルージョンを進めることで、従業員にも「誰もが働きやすい環境をつくろう」という気持ちが芽生え、より良い社内環境の構築が促進されるでしょう。
多言語対応LMSの選定ポイント
多言語対応LMSを提供するベンダーは多くあり、対応言語や機能もさまざまです。自社に最適なツールを導入するために、5つのポイントに注目しましょう。
自社に必要な言語に対応しているか
「多言語対応」といっても、ベンダーによって対応可能な言語は異なります。自社に必要な言語に対応しているかは、最初に確認したいポイントです。
英語はもちろん、外国人従業員の母国語に対応していれば、高い学習効果が期待できます。必要な言語を確認し、教材や各機能、サポート、インターフェースなど、多岐にわたって多言語対応しているサービスを選びましょう。
海外でのeラーニング受講に問題はないか
海外でのeラーニング受講が可能かも重要です。多言語対応していても、海外で利用できなければ、国内と同じ教育を行えません。
特に、中国ではグレートファイヤーウォール(中国政府が構築・運用するインターネット検閲システム)により、中国国内でのインターネット利用が監視・規制されています。
そのため、日本のサーバーから動画などを配信することが難しく、中国で日本国内と同じ教材を使用したい場合はベンダー選びをより慎重に行う必要があります。
ライトワークスでは、中国に関連子会社と現地サーバーを有しているため、日本と同様の研修・運用が可能です。中国現地の制作チームによって、現地のニーズに合わせたオリジナル教材を制作する体制も整っています。
中国で安定的な教育を行いたい ⇒ 現地サポートあり!ライトワークスの中国でのLMS/ eラーニング展開について詳しく見る
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教材コンテンツの調達/作成が可能か
利用予定のeラーニング教材が必要な言語に対応しているか、また、自社のオリジナル教材を作成する場合、必要な言語で内製や外注ができるかは重要なポイントです。
自社の現場状況に基づいた教材はリアリティを感じやすく、母国語で学べることでより学習効果が高まります。
ライトワークスでは、多言語に対応した教材コンテンツの制作も承っています。
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自社に必要な機能が充実しているか
多言語対応の他、自律学習支援や研修準備の効率化など、LMS導入の目的を達成するために必要な機能があるかも確認しましょう。
LMSの機能として、eラーニング教材の配信や受講履歴の管理の他、以下のような機能があると将来的に活用の幅が広がります。
- スキル管理
- 集合研修管理
- 受講対象者の指定
- 独自教材の作成
- 学習理解度テストの作成・実施・受講者へのフィードバック
- アンケートの実施・結果の分析
- チャット
- 社内掲示板、SNS
- 自動リマインド など
従業員の成長を支援する機能に加え、教材・テストの作成や従業員間のコミュニケーション促進に役立つ機能などがあるとなお便利です。
eラーニングの規格やサポート体制など
eラーニングには、インターフェースやデータ形式を規定した、標準規格があります。多くのeラーニング教材やLMSは、「SCORM1.2」または「SCORM2004」に準拠しているので、規格への対応も事前に確認しましょう。
SCORM規格に対応していれば、1つのLMSで、複数のベンダーのeラーニング教材の管理が可能です。LMSをリプレイスする場合も、学習履歴や内製したeラーニング教材を引き継ぐことができます。
また、ベンダーからのサポートも重要です。導入支援から導入後のフォローアップまで、サポート体制が整っていればスムーズに導入でき、従業員がLMSを継続的に活用しやすい環境の構築につながります。
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おすすめ多言語対応LMS9選を比較
多言語対応LMSを提供するベンダーは多数あるため、担当者は「どのサービスを利用すればよいか」と迷ってしまうかもしれません。ここからは、おすすめの多言語対応LMSをご紹介します。
(※各LMS製品のデータは2025年4月調査時点のものです。)
CAREERSHIP(株式会社ライトワークス)
株式会社ライトワークスの「CAREERSHIP」は、利用ID数588万を突破する、統合型・多機能型のLMSです。
日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、ベトナム語に対応しており、今後、対応言語はアジア圏を中心に順次拡大予定です。大手総合商社や大手玩具メーカーなど、すでに多くの企業において海外配信の実績があります。
「CAREERSHIP」は、eラーニングや集合研修、アンケート、レポートなどを組み合わせた、柔軟性の高い学びが特徴です。キャリアマップ(キャリアとそれにひも付くスキルを明確化)などを含むスキル管理機能を備えており、従業員一人一人の強み・弱みを可視化し、それぞれのキャリアや能力に応じた学習を促進します。
また、教育の管理業務を自動化する機能によってシステム運用の手間を省き、担当者は企画や受講者フォローに集中できます。
その他、コース管理やルーム(社内SNS)、キャリアカルテなど、幅広い機能を有し、動画容量追加や人事データ連携といったオプションも充実しています。
「CAREERSHIP」の費用については、以下のリンクからお気軽にお問い合わせください。
製品紹介Webサイトはこちら:https://www.lightworks.co.jp/services/careership
ナレッジデリ(株式会社デジタル・ナレッジ)
株式会社デジタル・ナレッジの「ナレッジデリ」は、企業の他、教育機関でも活用されているLMSです。
基本の対応言語は日本語のみですが、オプションで英語・中国語にも対応できます。
「ナレッジデリ」は、スライドやアニメーション、動画など、多様な形式の教材を作成でき、教材の内製化を支援します。また、権限を細かく設定できるため、小規模から大規模までスムーズな運用が可能です。
機能として、学習中に疑問点を尋ねることができる質問機能や、学習予定・実績を確認しやすいスケジュール機能などがあり、受講者の学習意欲を高めます。
費用は、50IDで基本料金が年額38万5000円(税込み)です。50ID以降は、ボリュームディスカウントがあります。なお、商用利用に関しては、別途相談が必要です。
製品紹介Webサイトはこちら:https://www.digital-knowledge.co.jp/product/deli/
LearningWare(株式会社プロシーズ)
株式会社プロシーズの「LearningWare」は、2800社以上が利用するLMSです。
日本語、英語、中国語(簡体中文・繁体中文)の他、ベトナム語や韓国語、タイ語、インドネシア語、マレー語など、30以上の言語に対応しています。
研修全般を一元管理できる「LearningWare」は、管理者が学ばせやすく、受講者が学びやすい機能が充実している点が特徴です。
基本的な機能に加え、PowerPointを使用した教材作成、eラーニング動画配信などで、成長につながる学びを提供します。また、eラーニングは受け放題で、反復学習により知識・技術の定着も後押しします。
その他、eラーニング受講者の顔をWebカメラで撮影し、集中度を計測するサービスや、顔認証機能、システムカスタマイズなど、オプションも充実しています。
料金プランは大きく3つあり、最も安価なプランは月額2万円(税抜き)からで、別途初期費用が必要です。
製品紹介Webサイトはこちら:https://www.pro-seeds.com/learningware
Multiverse(株式会社ネットラーニング)
株式会社ネットラーニングの「Multiverse」は、累計導入社数が6800を超えるLMSです。
対応言語は日本語、英語、中国語で、ライブでの講義配信や出欠管理、スキル管理、キャリア開発支援、研修オペレーションの効率化など、幅広いニーズに対応したプラットフォームとなっています。
独自開発のオンライン研修機能である「NetLive」を活用し、ライブ配信やオンデマンド配信も可能です。また、eラーニングコースの一部は、チューターによる課題の添削や質問への回答、個別指導などを受けることができます。
この他、IPアドレス制限やSSO SAML認証、顔認証などの機能が備わっており、セキュリティを強化しつつ受講率の向上を促進します。
費用は非公開ですので、詳しい費用を知りたい場合は導入に向けた問い合わせをしてみましょう。
製品紹介Webサイトはこちら:https://www.netlearning.co.jp/platform/index.html
Platon(ロゴスウェア株式会社)
ロゴスウェア株式会社の「Platon」は、カスタマイズ性の高いシステムが特徴のLMSです。
日本語、英語、中国語(繁体語・簡体語)、韓国語、タイ語、スペイン語、ポルトガル語(ブラジル)、ベトナム語、インドネシア語と、複数の言語に対応しています。これら以外の言語も、ユーザー企業がその言語の「表示用テキストファイル」を追加すれば対応可能です。
「Platon」は、豊富なAPI(Application Programming Interface)で柔軟な運用ができます。カスタマイズ性が高く、教材作成や運用において各企業に最適な環境を実現します。
機能面では、eラーニングや運営支援の他、受講者管理や学習進捗管理など、さまざまな管理機能を有しており、デザインや機能のカスタマイズといったオプションも充実しています。
「Platon」は初期費用が無料です。「お手軽スタートパック」の場合、基本料金は月額1万6100円で、従量課金として1ID当たり月額290円が追加されます。なお、利用人数によってボリュームディスカウントがあります。
製品紹介Webサイトはこちら:https://platon.logosware.com/
eden LMS(エデン株式会社)
エデン株式会社の「eden LMS」は、400社以上、50万人以上が利用するLMSです。
対応言語は日本語、英語、中国語、ポルトガル語、フィリピノ語、ベトナム語、韓国語、タイ語で、アジア圏を中心としたユーザー向きだといえます。
「eden LMS」は、eラーニングに特化したLMSで、機能をシンプルにすることで低コストでの導入を可能としました。簡単な操作でeラーニングコンテンツの作成・配信や受講履歴のチェック・分析などができるため、IT初心者も活用しやすいLMSです。
基本的なeラーニング、学習管理機能の他、ユーザーIDや権限管理、APIによるシステム間連携などの機能も備えています。
初期費用はかからず、「ユーザーID数課金プラン」を月払いで契約した場合、50~300IDで1ID当たり月額300円(税抜き)です。ボリュームディスカウントや休止プランも用意されています。
製品紹介Webサイトはこちら:https://eden.ac/e-learning/
Coursebase(コースベース株式会社)
コースベース株式会社の「Coursebase」は、累計導入社数500以上のLMSです。
14カ国語に対応していますが、具体的な対応言語は公開されていません。
コースベース株式会社は2012年創業の比較的新しい企業です。社員研修に特化した「Coursebase」は、直感的に操作できるデザイン、効率的な管理機能を追求しており、管理者の負担を軽減しながら、より良い学びに寄与します。
eラーニングやコースビルダー、課題とアンケート、コンテンツアップロード、コースライブラリなどの機能があり、導入サポートや管理者向けトレーニングが無料で受けられます。
なお、「Coursebase」の費用は非公開です。
製品紹介Webサイトはこちら:https://coursebase.co/
Learn365(株式会社ソフィア)
株式会社ソフィアの「Learn365」は、利用企業数2000以上、グローバルユーザー数およそ100万のLMSです。
日本語、英語に対応しており、その他の言語も対応した辞書ファイルを作成すると使用できます。
「Learn365」は、Microsoft Corporationが提供するサービス「Microsoft 365」上で稼働する唯一のLMSです。Microsoft 365を導入していれば、PowerPointやWord、Outlook、Teamsなどの各種ツールとスムーズに連携させることができます。
主な機能は、コース作成&カタログ、ダッシュボード、ラーニングモジュール、クイズ、課題/評価管理、レポート管理などです。
「Learn365」は、基本機能が無料で使える「フリーミアムプラン」を用意しています。スタンダード版の費用は、300IDで年額144万円(税抜き)です。契約期間やライセンス数に応じたディスカウントもあります。プロフェッショナル版については、問い合わせが必要です。
製品紹介Webサイトはこちら:https://lms365.jp/
manebi eラーニング(株式会社manebi)
株式会社manebiの「manebi eラーニング」は、累計導入社数3500以上のAIを搭載したLMSです。
「manebi eラーニング」は、外国語字幕生成AIにより、教材に多言語字幕を表示させることができます。
ジャンルや研修時間などを指定すると、最適なプログラムを自動で構築できるので、カリキュラム設計にかける時間を削減できます。また、教材コンテンツが6600以上あり、自社のオリジナル教材やテスト、アンケートなどと組み合わせて効果的な学びを提供できることも「manebi eラーニング」の特徴です。
サポート体制も充実しており、対面研修との組み合わせ方、eラーニングの定着に向けた仕組みづくりなどについて支援を行っています。
なお、利用にかかる費用は非公開です。
製品紹介Webサイトはこちら:https://manebi.co.jp
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多言語対応LMSの導入成功事例
最後に、ライトワークスのLMS「CAREERSHIP」を導入し、多言語での運用に成功した企業事例をご紹介します。
株式会社タカラトミー
玩具や雑貨などの企画・製造・販売を行う株式会社タカラトミーは、メインターゲットとなる子どもたちの見本となるような存在であり続けたいという思いから、コンプライアンス(法令順守)を根付かせるためのさまざまな活動を行っています。
具体的には、「タカラトミーグループビジネス行動指針」の策定や「コンプライアンスを考える日」というイベントの実施、コンプライアンスに関するメールマガジンの配信などです。
このような活動に注力する一方で、国内だけでなく海外のグループ企業にもコンプライアンス方針や行動規範を浸透させることの難しさを実感していました。
そこで同社は「全グループにタカラトミーとしての方針をきちんと伝えよう」という目的で、株式会社ライトワークスの「CAREERSHIP」を導入しました。
導入後、タカラトミーグループの全従業員とつながり、研修やeラーニング、メールマガジンや動画配信などを行い、従業員が手軽に効率良く学べる場を提供しています。また、アンケート調査にも「CAREERSHIP」を活用し、従業員の声を取り組みに反映しています。
同社は国内外のグループ企業に11カ国・8言語で配信をしていますが、管理担当はグループ企業に1人ずつ、運用担当は内部統制・監査部のわずか3人のみです。「CAREERSHIP」の導入により、少人数での運用で、海外拠点も含めた全ての従業員に効率的な学習の場の提供を実現しました。
今後、同社はさらなるコンプライアンス推進はもちろん、「CAREERSHIP」の機能を活用した業務時間の実質的な短縮などにも取り組む意向を示しています。
この事例の詳細は以下の記事でご確認いただけます。
タカラトミーグループでは、LMS(学習管理システム)を活用してグループ全社員との繋がりを構築し、個々の社員がコンプライア…
トヨタ紡織株式会社
自動車内装品をはじめとした、自動車部品の製造を行うトヨタ紡織株式会社は、それまで使用していたeラーニングツールから、各部署の要望を実現できそうなLMSである株式会社ライトワークスの「CAREERSHIP」に移行しました。
移行後、国内の技術専門教育の約7割をeラーニングに置き換え、講座の受講案内や申し込み、テストなども「CAREERSHIP」で行うことで、年間約300時間の工数削減に成功するといった成果を上げています。
また、トヨタ紡績株式会社はアメリカや中国などに海外拠点があり、かねてより「一部の教育を海外拠点にも展開してほしい」という声が上がっていました。
「CAREERSHIP」導入前は、重要な講座を限定し、講師が現地に足を運んで教育を行うなどの対応をしていましたが、「CAREERSHIP」の導入によって多言語対応でのeラーニングが可能となり、海外拠点への教育展開にも成功しました。
「CAREERSHIP」を活用した教育は国内外へと広がり、2022年度までの累計受講者は約43万人に達しています。
今後も、同社は「CAREERSHIP」でのeラーニングと対面での教育を組み合わせ、受講者の理解度が最も向上する方法を見極めていく方針です。
この事例の詳細は、以下の記事でご確認いただけます。
自動車のインテリア・エクステリア、ユニット部品、航空機のシートなどを製造するトヨタ紡織株式会社(以降、トヨタ紡…
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まとめ
LMSとは「Learning Management System(ラーニングマネジメントシステム)」の略で、「学習管理システム」を意味します。eラーニングやオンライン研修を実施する際のプラットフォームとなるシステムです。
外国人従業員の増加や国内企業の海外進出などのグローバル化が進む中、多言語対応LMSの必要性は高まっています。
多言語対応LMSは、以下のようなシーンでの活用が想定されます。
- 海外拠点・グループ企業への展開
- 外国人従業員への教育
- グローバルパートナー企業との連携
- 多国籍チームのスキルアップ
企業が多言語対応LMSを導入するメリットは、以下の通りです。
- 教育の一貫性の確保
- 学習機会の平等化
- 多様な人材の確保
- 従業員エンゲージメントの向上
- 国際文化の尊重
最適な多言語対応LMSを選定するポイントには、以下の5点があります。
- 自社に必要な言語に対応しているか
- 海外でのeラーニング受講に問題はないか
- 教材コンテンツの調達/作成が可能か
- 自社に必要な機能が充実しているか
- eラーニングの規格やサポート体制など
自社に合った多言語対応LMSの選定に迷ったら、以下のおすすめ多言語対応LMSを検討してみてください。
- CAREERSHIP(株式会社ライトワークス)
- ナレッジデリ(株式会社デジタル・ナレッジ)
- LearningWare(株式会社プロシーズ)
- Multiverse(株式会社ネットラーニング)
- Platon(ロゴスウェア株式会社)
- eden LMS(エデン株式会社)
- Coursebase(コースベース株式会社)
- Learn365(株式会社ソフィア)
- manebi eラーニング(株式会社manebi)
最後に、多言語対応LMSの導入成功事例として、以下の2社をご紹介しました。
- 株式会社タカラトミー
- トヨタ紡織株式会社
さまざまな言語の利用者が快適かつスムーズに活用できる多言語対応LMSは、優秀な外国人従業員の確保・育成に役立ちます。また、「言語の壁」のない平等な教育が、従業員エンゲージメントの向上や企業のイメージアップにつながります。
さまざまなベンダーを比較しながら、自社に最適な多言語対応LMSを検討しましょう。
- 厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)」(閲覧日:2025年4月5日) ↩︎
- 厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)」(閲覧日:2025年4月5日) ↩︎
- JETRO「2024年度 海外進出日系企業実態調査(全世界編)」,2024年11月公表,P2(閲覧日:2025年4月22日) ↩︎