ビジネスパーソンにとってコミュニケーションスキルは欠かせないものです。スキルをしっかり伸ばしたいと思う一方で、若い社員に対し具体的にどのように教えたらよいのか悩む上司や先輩社員も多いでしょう。
本記事では新入社員が抱えるコミュニケーションの悩みから、具体的な解決方法や新入社員がスキルを高めることで得られるメリット、指導する際に注意すべきことを解説します。コミュニケーションスキルを高めて、社内で活躍する人材を増やしたい方はぜひ参考にしてみてください。
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新入社員研修は、新入社員の知識・スキルを向上させるための制度です。新入社員研修の期間は限られているため、適切な「カリキュ…
AIで要約
- 新入社員は、上司や先輩との接し方、ビジネスマナーへの不安、職場に馴染めるかといった悩みを抱えがちです。
- コミュニケーションの悩みを解決するには、研修や結論から話す意識付け、自発的な発言を歓迎する雰囲気作りなどが有効です。
- 新入社員への指導では、「今どきの若者」と決めつけず、プライベートに深入りせず、威圧的な言動を避けることが重要です。
新入社員が抱えるコミュニケーションの悩みとは
新入社員は入社後、学生時代とは異なる環境でさまざまなことに悩みます。その中のひとつがコミュニケーションに関することです。代表的な悩みとされるのは、以下の3つです。
- 上司や先輩との接し方がわからない
- ビジネスマナーに不安がある
- 職場に溶け込めているか心配
それぞれの悩みについて詳細に解説していきます。
上司や先輩との接し方がわからない
新入社員は、上司や先輩に委縮・遠慮するあまりに自分の意見を言えなかったり、「報連相(報告・連絡・相談)」のタイミングがわからなかったりすることがあります。また、周りが忙しそうにしていると話しかけづらいと感じ、どのように接すれば良いのかわからないと悩む場合もあるでしょう。
ビジネスマナーに不安がある
新入社員はビジネスシーンにおいて適切な敬語や謙譲語を使うことに慣れていません。そのため、上司や取引先とのコミュニケーションの取り方がわからず、悩んでいるケースもあります。敬語の必要性は理解していても、上手く言葉が出てこないこともあるため、ビジネスマナーに不安を覚えている新入社員も多くいるでしょう。
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職場に溶け込めているか心配
新入社員は自分がチームの一員として溶け込めているか不安を感じていることがあります。不安な気持ちのままだと思っていることを言えず、自分ひとりで抱え込んでしまい、大きなストレスになってしまいます。新入社員がチームの一員として認められていない感覚が強くなると、早期離職の原因にもなりかねません。
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新入社員が抱えるコミュニケーションの悩みを解決する方法
新入社員が抱えるコミュニケーションの悩みを解決する主な方法は、次の4つです。
- コミュニケーション研修を行う
- 「結論ファースト」を意識するよう促す
- 新入社員の自発的な発言を歓迎する
- アウトプットしてもらう
コミュニケーション研修を行う
新入社員の不安を軽減するためには、コミュニケーションスキルを学べる研修を取り入れるのが有効です。例えば上司と新入社員でロールプレイングを行いフィードバックする、チームに分かれてディスカッションを行うなどの方法があります。
また、eラーニングでは、ビジネスパーソンなら知っておきたいコミュニケーションスキルを体系的に学べます。コミュニケーション研修では、目的に合わせて適切なプログラムを選べるのも特徴です。
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「結論ファースト」を意識するよう促す
新入社員に対して「結論から話す」習慣を身に付けてもらうよう、先輩や上司が促すようなコミュニケーションをとるのもひとつの手です。
新入社員は結論から話すことに慣れていない場合が多く、何から伝えてよいかわからず困ってしまうというケースはよく起こります。その際、話す前に一度整理する時間を作る、その習慣を身に付けてもらうなどによって会話もスムーズになり、新入社員も安心して話せるようになるでしょう。
新入社員の自発的な発言を歓迎する
新入社員が自分の意見を言いやすいように歓迎する雰囲気作りも大切です。発言という行動自体にハードルがある社員の場合には、まず行動に対してしっかり感謝を伝えましょう。さらに、発言に慣れてきたら、内容に対してのフィードバックを行っていきましょう。
先輩や上司は行動と内容を分けて判断し、それぞれに対して細やかにフォローやフィードバックを行うことで、発言しやすい環境は作られていきます。
アウトプットしてもらう
新入社員が学んだことをアウトプットしてもらう機会を作るのもよいでしょう。人にわかりやすく伝えるために順序立てて話す、という習慣を身に付けるのに役立ちます。伝える力が身に付くことでコミュニケーションもスムーズになり、結果的に業務の効率も向上します。
また、学習内容はインプットだけでは定着につながりにくいため、アウトプットによって深い理解や定着につなげることができるでしょう。
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新入社員のコミュニケーションスキルが上がることで得られるメリット
新入社員のコミュニケーションスキルが向上することで、企業側にとっては以下のようなメリットがあります。
- 社内外の人間関係が円滑になる
- 仕事の作業効率がアップする
- ビジネスチャンスが増える
社内外の人間関係が円滑になる
人間関係が上手くいくと仕事も捗ります。仕事を進める上で必要な社内外の人とのやり取りもスムーズになり、信頼関係を築けるようにもなります。また、多くの人と関わりがあることで、知らない知識を教えてもらったりフォローしてもらったりしやすいでしょう。
仕事の作業効率がアップする
困っていることを質問できれば仕事を早く覚えられます。仕事の覚えが早いと、上司や先輩も積極的に教えようとしてくれるため、結果的に仕事全体の作業効率が上がるでしょう。また、円滑なコミュニケーションがとれれば、お互いのタスクを把握しやすくなり、業務の分担や連携もしやすくなります。
ビジネスチャンスが増える
社内だけでなく、取引先やクライアントとのコミュニケーションにおいて、新しい人脈獲得やビジネスチャンスの獲得に貢献してくれるかもしれません。コミュニケーションスキルが向上することは、企業全体の生産性の向上にもつながります。
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新入社員にコミュニケーションスキルを指導する際、注意すべきこと
新入社員のコミュニケーションスキル向上は企業に大きなメリットをもたらしてくれます。しかし、指導する際には以下の内容に注意する必要があります。
- 今どきの若者だと決めつけない
- プライベートに踏み込まない
- 威圧的な言動に気を付ける
今どきの若者だと決めつけない
新入社員に対し、広い視野を持って接することが大切です。「今どきの若い人は●●だ」というように一括りにして対応するのは避けましょう。
万が一、そのように対応してしまうと「理解してもらえていない」と感じ、信頼を失う可能性があります。新入社員に対して、それぞれ異なる性格・個性を持った存在として接するように心がけましょう。
プライベートに踏み込まない
新入社員としっかりコミュニケーションを取ろうとするあまり、プライベートに踏み込みすぎるのもご法度です。新入社員から話してこない限り、恋愛や家庭環境などの話題を聞き出そうとするのはやめましょう。
しかし、何を話したらよいのかわからないという先輩や上司もいるかもしれません。その際には自分自身が入社後に悩んだことや失敗談などをきっかけに、新入社員の悩みや困っていることを引き出してみるのもひとつの手です。その際にも相手の反応を見ながら、踏み込みすぎないようにするのがポイントです。
威圧的な言動に気を付ける
経験の浅い新入社員に対して、「前にも言ったはずだ」などと威圧的な態度を取ると、相手が質問や相談ごとを話せなくなってしまいます。先輩や上司は「一度受け止める」意識を持ち、そのあとに改善を促すようなコミュニケーションを取るようにしましょう。
また、2022年 4月からは、パワーハラスメントを防止する措置が大企業だけでなく、中小企業にも義務付けられています。新入社員とコミュニケーションを取る中でハラスメントが起きないようにするためにも、企業のハラスメント研修は欠かせません。ハラスメント研修の詳細を知りたい方はこちらの記事を参照ください。
関連 ▶ ハラスメント研修をeラーニングで実施する場合の費用や学習内容などを解説!
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まとめ
会社に入ったばかりの新入社員は、不慣れな環境の中でコミュニケーションに関わる悩みを抱えていることが少なくありません。そのため、上司や同僚とコミュニケーションを取りやすい環境づくりと併せて、ビジネスマナーや良好な人間関係を構築するコミュニケーションスキルを身につける機会を作ることが重要です。
新入社員のコミュニケーションスキルが向上すれば、ビジネスチャンスの拡大や業務の生産性の向上も期待できます。指導する際のポイントも押さえつつ、効果的な研修などを実施して、企業全体の成長に貢献しましょう。