スマートフォンが本格的に普及し始めてからまだ10年も経っていないと聞いたら、ちょっとびっくりしませんか?
10年前にはまだ大半の方がガラパゴスケータイと呼ばれるフィーチャーフォンを使っていたはずです。ところが、2010年に9.7%だったスマートフォンの世帯普及率はその後急速に増加し、2015年末には72.0%となりました。就労世代に限って言えば、この数字はもっと大きくなるでしょう。
同時に、その機能は多角化し、利用シーンも昔の携帯機器とは比べ物にならないほど拡大しています。
本稿ではその一つであるモバイルラーニングについて解説いたします。
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AIで要約
- モバイルラーニングは、スマートフォンやタブレットなどの携帯機器を使ったeラーニングです。
- 時間や場所を選ばず学習できる反面、情報セキュリティ管理などに注意が必要です。
- 短いコンテンツを学ぶマイクロラーニングなどの新しい手法が注目されています。
モバイルラーニングとは
モバイルラーニング(Mobile Learning)とは、スマートフォンやタブレットなどの携帯機器を利用して学習する、eラーニングの一種です。MobileのMをとって「mラーニング」とも呼ばれます。
ガラパゴスケータイが使われていた2000年代は、動画や画像の表示に時間を要したため、モバイルラーニングは文字のみでの学習が主であり、あまり注目されていませんでした。スマートフォンが普及し始めた2010年代、携帯機器の機能が向上したことにより、動画や画像の表示がスムーズになり、豊富な内容での学習が可能になりました。このような機能面の進化から、モバイルラーニングは急速に注目されるようになりました。
また、スマートフォンやタブレットはパソコンの代替にもなるため、最近ではスマートフォンやタブレットを持っているがパソコンは持っていないという若者も珍しくありません。そのため、モバイルラーニングは若者への学習機会の提供や学習意欲の向上という点で、ますます重要性を増してきているのです。
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モバイルラーニングのメリット・デメリット
モバイルラーニングには、確認しておくべきメリットとデメリットがあります。それぞれみてみましょう。
モバイルラーニングのメリット
モバイルラーニングの一番のメリットは、個人の生活スタイルに合わせ、最適な時間に学習ができることです。営業や運送など、外出が多い職種の方への学習機会の提供や、マニュアルの配信に役立ちます。また、配属前などでPCが支給されていない内定者や新入社員、個人PCが支給されないパート・アルバイトスタッフなどの教育も、スマートフォンやタブレットさえあれば可能になります。
その他には、モバイルラーニング限ったことではありませんが、パソコンと比較して重量が軽い、起動が比較的早い、スペースを取らないなど、物理的な要素が挙げられます。
モバイルラーニングのデメリット
上記で挙げたメリットは、デメリットにもなりえます。
まず、いつでもどこでも気軽に学習できるため、学習時間に区切りがなく、仕事と生活の線引きがしにくくなってしまうリスクがあります。この場合、業務時間外の学習をどのように評価するか、学習時間を労働時間とみなすかどうか、などが課題となりえます。
また、どこでも学習できるため、情報セキュリティ、コンプライアンス面の統制が必要です。個人の携帯を使う場合は、通信料の問題なども加わります。
その他のデメリットとしては、メリットと同様、パソコンと比較してメモリが小さい、画面サイズが小さいなどが挙げられます。
これからのモバイルラーニング
最近、携帯機器の利用を前提とした「マイクロラーニング」という教育手法が注目を集めています。「マイクロラーニング」は小さく区切られたコンテンツを短時間で学習させる教育手法で、米国アトランタで開催された「ATD2017 Tech Knowledge」で話題を独占しました。
従来のeラーニング教材の学習時間は1時間程度が一般的でしたが、「マイクロラーニング」では、学習する内容を絞りこみ、学習時間を5分程度に押さえることで、反復学習をしやすくし、学習内容の定着を図る効果が期待されています。
また、上記とは別に、学習をゲーム化することによって、気軽に楽しんで学習ができる「ゲーミフィケーション/gamification」という教育手法も注目を集めています。
「ゲーミフィケーション」では、学習のランク付けや、ポイント制、ゲームそのものに学びを組み込むなど、学習者がゲーム感覚で楽しめるような仕掛けが重要視されます。こうした工夫により、学習者のモチベーションアップや継続的な学習、すなわち学習の習慣化を実現することが目的です。
「マイクロラーニング」「ゲーミフィケーション」は、携帯機器の手軽さという点に非常にマッチしているため、今後モバイルラーニングの分野にますます普及していくでしょう。
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まとめ
モバイルラーニングとは、スマートフォンやタブレットなどの携帯機器を利用して、学習するeラーニングの一種です。
モバイルラーニングのメリット・デメリットには以下のようなものがあります。
メリット
- 場所を選ばずどこでも学習できる
- 入社前などパソコンを持っていない人にも配信ができる
- 重量が軽い
- スペースをとらない
- 起動が早い
デメリット
- 学習時間の扱いが問題になる恐れがある
- 情報セキュリティ上のリスクがある
- メモリが小さい
- 画面が小さい
2016年11月に、Googleが「モバイルファーストインデックス」を導入すると発表したように、世界的にも携帯機器への対応の重要性は増してきています。このことは同時に、通信やセキュリティ、情報閲覧の簡易性など、携帯機器を使用する環境が今後ますます整備されていくということを示唆しています。
一方で、人材不足に悩む日本企業では、少ない人数で高い生産性を実現できる体制を早急に作り上げる必要があります。効率的・効果的な人材育成はその一つのカギといえるでしょう。
このように考えると、モバイルラーニングのメリットはデメリットを上回ると考えることができるかもしれません。
もし、あなたの会社のeラーニングがモバイル対応していないようでしたら、ぜひこれを機にモバイルラーニングの導入を検討してみてください。
なお、パソコンと比較した場合のモバイルラーニングの学習効果については、別記事「eラーニングもスマホやタブレットで PC学習と効果を比較【事例あり】」にまとめていますので、ぜひそちらもご参照ください。
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