【情シス必見】LMSのセキュリティ対策とは?信頼できるベンダー選定と必須要件を徹底解説

  • 2025年9月4日
  • 2025年9月4日
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LMS 【情シス必見】LMSのセキュリティ対策とは?信頼できるベンダー選定と必須要件を徹底解説

「セキュリティに強いLMSはどう選べばよい?」「関連法規への対応は?」

LMSの導入に当たり、極めて重要な要素の1つがセキュリティ対策です。コンプライアンス水準がますます高まる中、個人情報や機密データを扱うことの多いLMSは、徹底した対応が欠かせません。

この記事では、LMS導入におけるセキュリティリスクと必要な対策、さらに信頼できるベンダーの選定基準について、網羅的に紹介します。

LMSのセキュリティに関する不安を解消し、適切な選定、安全な運用を実現したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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AIで要約

  • LMSの情報漏洩は企業の信頼を揺るがす経営リスクです。厳格化するコンプライアンスに対応するため、なぜ高度なセキュリティ対策が今、不可欠なのかを解説します。
  • サイバー攻撃や内部不正への具体的な対策がわかります。データの暗号化や多要素認証、クラウドとオンプレミスの違いなど、LMSに必須のセキュリティ機能を解説します。
  • 信頼できるベンダーの選び方がわかります。法規制への対応や第三者認証の有無など、信頼性を見極めるポイントを解説。すぐ使える評価チェックリストで最適な選定を支援します。

LMSのセキュリティが重要な理由とは?

LMSは、取り扱うデータの規模や内容から、万一データの漏えいや損壊が起こった場合の影響は小さくありません。特に大企業にとっては、業務への支障や企業イメージにも関わる大きなリスクとなる可能性があります。

LMSに高度なセキュリティ対策が求められる理由を、観点別に整理してみましょう。

コンプライアンス対応

LMSは従業員の人事情報や成績といった個人情報を多く取り扱うため、徹底した管理が必要です。

個人情報保護法GDPR(一般データ保護規則)の施行にも見られる通り、個人情報の管理に求められるレベルは厳格さを増していると言えるでしょう。また言うまでもなく、個人情報の取り扱いは従業員との信頼関係にも大きく影響します。

LMSで扱うデータには、個人情報だけでなく、製品開発に関する情報や業務のノウハウ、売り上げやコスト管理の数値など、関係者外秘の情報を含むこともあるでしょう。自社の独自コンテンツはれっきとした情報資産です。知的財産保護の観点からも、アクセス管理やセキュリティ対策は万全にしなければなりません。

業務依存度の高さ

LMSは高機能化が進み、eラーニングや研修の管理だけでなく、業務とも密接に関わるようになってきています。例えば業務マニュアルや資料の格納場所、あるいはタレントマネジメントや人事評価といった人材管理ツールなど、重要な役割をLMSが担う場合も多いでしょう。

もしもアクセス障害やデータの破損などが起きた場合、業務に直接的に影響する懸念が増していると言えるのです。

レピュテーションリスク

セキュリティ事故が発生してしまうと、業務への直接的な影響以外にも、その企業に対する消費者や関係者のイメージ低下は避けられないでしょう。

このようにネガティブな評判が企業の信用に悪影響を与えるレピュテーションリスクの面からも、LMSのセキュリティ対策は万全にすべきです。

データ規模・複雑性

LMSに載せるコンテンツの公開範囲やアクセス権限の設定が不適切だと、必要のない人まで情報にアクセスできてしまい、情報漏えいのリスクが高まります。

大企業が全社・全グループでLMSを運用している場合、管理すべきデータが膨大になるとともに、組織構造に応じた権限設定などが複雑になりがちです。こうしたデータ規模や複雑性もまた、LMSに高度なセキュリティ対策が求められる理由の1つです。

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知っておくべきLMSを狙う主なセキュリティ脅威

多くのLMSはAPI連携を利用してさまざまな外部システムとデータのやり取りを行っています。API連携はシステムの利便性に欠かせない一方で、その脆弱(ぜいじゃく)性を狙った不正アクセスの被害も多く報告されています。

また、eラーニングやオンライン研修を自宅などのオフィス外で受講する場合には、個人の受講環境もリスクとなり得ます。社外の人の目に触れる危険性が高まるとともに、個人のVPN機器やリモートデスクトップの脆弱性や設定の不備を狙った攻撃も増えています。

このようなLMS特有のリスクも踏まえ、どのようなセキュリティ脅威があるかを把握しておく必要があるでしょう。

ここでは、情報処理推進機構(IPA)がまとめた「情報セキュリティ10大脅威」も参考に、LMSに関して懸念されるセキュリティ上の脅威を外部/内部に分けてまとめました。

外部脅威

不正アクセスやフィッシング詐欺によるデータ漏えいや改ざん、DDoS攻撃によるサービス停止など、外部からの攻撃リスクは多岐に渡ります。

中でもランサムウェアは、データを暗号化してPCへのアクセスを不能にする不正プログラムです。データの復元と引き換えに対価を要求する手口で、近年は被害が拡大しています。

また、悪意のある者からの攻撃だけでなく、自然災害など予期せぬ外部要因によるデータ消失や破損、サービス停止といった脅威にも備える必要があります。

内部リスク

内部不正や過失によるセキュリティ事故のリスクにも対策が必要です。内部不正としては、受講者やシステム管理者がコンテンツの内容やログイン情報を第三者に漏らすなど、故意による情報流出が考えられます。

過失によるセキュリティ事故には、端末の紛失や盗難の他、外出先でのシステム利用時に画面を他人からのぞき見されたというケースもあります。

またシステムメンテナンス時などに管理者の作業ミスによって、データを破損・消失してしまう事故も考えられます。コンテンツの配信先や公開範囲、利用者のアクセス権限などの設定不備により、関係者外秘の情報が漏れてしまうことも避けなければいけません。

失敗しないためのLMSセキュリティ対策:必須機能と選定ポイント

多種多様な脅威に備えるためにLMSに必要なセキュリティ対策と選定ポイントについて、主要なものをまとめました。

LMSに求められるセキュリティ機能

インフラストラクチャセキュリティは、企業のハードウエア・ソフトウエアの両方を含むテクノロジー資産を、サイバー脅威や物理的な脅威から守ることを指します。その原則となるのが、多層防御です。

情報システムは、サーバーからユーザーが使うエンドポイントデバイス、複数のクラウド環境、それらをつなぐネットワークといったいくつもの階層で構成されます。

データ・アプリケーション・ネットワーク・物理といったそれぞれのレベルでセキュリティを確保する必要があります。詳しく見ていきましょう。

アクセス権限

悪意や過失による情報漏えいを防ぎ機密情報を守るには、最小権限、つまりユーザーが必要なリソースにだけアクセスできるように制御が必要です。

広く取り入れられているRBAC(ロールベースアクセス制御)は、個々のユーザーにロール(役割)を定義し、リソースへのアクセス権を制御するモデルです。いつ誰がどのリソースにアクセスしたかを明確にできる仕組みは、コンプライアンスの観点からも重要です。

ライトワークスのLMS「CAREERSHIP」は、機能やデータ参照範囲の細かい制限ができます。

例えば、ユーザーごと・教材ごとにアクセスできるIPアドレスを個別設定でき、「特定の教材は社内でのみ受講可能な状態にする」などのアクセス制限が可能です。

また、権限の設定などによって、グループ会社ごとに機能やデータの参照範囲を細かく制限することも可能です。

ログイン認証

SSO(シングルサインオン)はユーザーにとっての利便性だけでなく、パスワードの管理不備や使い回しを防ぎ、セキュリティ上も有効です。代表的な認証規格にSAML 2.0があり、広い範囲のサービスと互換性があります。

パスワードだけではなく生体情報や所持情報といった複数の要素を組み合わせるMFA(多要素認証)は、本人確認の強化に有効な手段です。

ライトワークスのLMS「CAREERSHIP」でも、SSO(シングルサインオン)の連携が可能です。ほとんどのケースにおいて開発不要で実現可能なため、低コストで実施することができます。

データ・ネットワークの暗号化

データに暗号化を施すことで、万一データが流出したとしても内容が不正なユーザーに漏れることを防げます。暗号化にはさまざまな種類があり、セキュリティ要件に適したレベルや方式を選ぶ必要があります。

パスワードの保管などに使われるハッシュ化も文字列を変換して読み取れなくする技術です。暗号化と異なり復号を前提としない不可逆性が特徴です。より堅固なハッシュ化の方法として、ソルトストレッチングといった技術があります。

ネットワーク暗号化は、ネットワーク上を行き来する通信データを暗号化することです。代表的なプロトコルであるSSL/TLSは現在TLS1.3までリリースされています。古いバージョンには脆弱性が指摘されており、最新化が求められます。

データの保護

データの生成・保管場所は、サーバーや受講者端末、複数のクラウド上など多岐に渡ります。その全てにおいて、損失や盗難、侵害のリスクからデータを保護し、またトラブルに見舞われた場合の影響を最小限にとどめる対策が求められます。

データバックアップは、データの破損や改ざんが行われた場合の復旧に欠かせません。重要なデータを自動的にバックアップし、災害時に迅速に復旧するツールが必須です。

クラウド型の場合は、サービス利用終了時のデータの取り扱いについても考慮する必要があります。全データの返却やダウンロードが可能か、他システムへの移植性などが確認点になるでしょう。

不正アクセス防止

ファイアウオールの適切な構成、IPS(不正侵入防止システム)などによって、社内ネットワークへの不審なアクセスを遮断します。また定期的なセキュリティパッチ監査ログは欠かせません。

WAF(Web Application Firewall)はアプリケーションレベルのファイアウオールです。ウェブアプリケーションへの通信内容を検査し、不正なアクセスを検出・記録・遮断します。

物理レベルの対策

物理レベルでシステムを守る対策には、サーバー設置場所の耐震・耐火設備端末・配線・電源などの多重化UPS(無停電電源装置)などがあります。

障害発生時に待機システムに自動的に切り替えることをフェイルオーバーといいます。大がかりにはなりますが、別拠点にバックアップサーバーを置くことで、予期せぬ災害などで物理的にサーバーが使用不能になった場合には強力な備えとなります。

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セキュリティ視点で、クラウド型とオンプレミス型どちらがよい?

LMSの選定ポイントの1つに、クラウド型かオンプレミス型かという選択肢があります。

自社内のサーバーで完結するオンプレミス型は、外部からの攻撃リスクについては低減されると言えるでしょう。クラウド型はインターネット接続によるリスクに十分に備える必要があります。

またクラウド型とオンプレミス型は、管理の主体が異なり、自由度や責任範囲に違いがあります。クラウド型は、ベンダーと自社で共有する「責任共有モデル」が基本となります。両者の違いをセキュリティの観点で比較すると下表の通りです。

比較項目クラウド(SaaS)型オンプレミス型
セキュリティ管理責任ベンダーと自社で分担(責任共有モデル)原則、全て自社
インフラ・アプリ管理主にベンダー全て自社
管理の自由度限定的高い
カスタマイズ性低~中
パッチ適用ベンダーが実施(比較的迅速)自社が実施(タイミングは自社判断)
専門知識LMS運用、ベンダー管理インフラ、DB、NW、セキュリティ全般の知識が必要
初期コスト
運用コスト継続的な利用料保守・運用人件費、ライセンス更新費
データ保管場所ベンダー依存(契約で指定可能な場合あり)自社で完全にコントロール可能

クラウド型とオンプレミス型それぞれのメリット/デメリットをまとめると、以下のように整理できます。

比較項目クラウド(SaaS)型オンプレミス型
セキュリティ面でのメリット・ベンダーの専門知識を活用可能 ・高コンプライアンス ・迅速なパッチ・完全なコントロール ・高度なカスタマイズ性 ・データ閉域性
セキュリティ面でのデメリット・管理権限に制限あり ・ベンダー依存 ・ポリシー不一致の可能性・高コスト、維持管理の負担大 ・専門人材が社内に必須 ・最新技術の追随が困難

クラウド型は導入や管理にベンダーの専門知識を活用し、自社のリソースを抑えながら安定した運用が期待できます。一方、徹底した自社管理や高度なカスタマイズを求めており、かつ運用に十分なリソースを割くことができる場合には、オンプレミス型が選択肢となるでしょう。

ライトワークスのCAREERSHIPは厳格なセキュリティ基準に対応したLMSです。大規模運用・複雑な組織構造にも対応し、大手企業を中心に豊富な導入実績があります。

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LMSベンダーのコンプライアンスと第三者認証

LMSの選定に欠かせない要素の1つが、ベンダーの信頼性です。LMSは従業員データを扱うため、各種法律やガイドラインに準拠したセキュリティ設計が求められます。

情報セキュリティ・コンプライアンスに関する方針、各種法令やガイドラインへの対応状況、第三者認証の取得有無を確認するとよいでしょう。

【重要】データプライバシー規制(個人情報保護法、GDPR)への対応

個人情報保護法では、個人情報を取り扱う事業者は安全管理措置を講じなければならず(23条)、また安全管理措置について公表(本人の知り得る状態に)することが定められています(32条1項4号・個人情報保護法施行令10条1号)。

安全管理措置には、「外的環境の把握」が含まれます。海外で個人情報を取り扱う場合、当該の国の制度を把握した上で安全管理措置を講じる必要があるというものです。海外に拠点がある場合だけでなく、海外のベンダーが提供するサービスを利用する場合や、海外にサーバーがある場合も該当します。

特にEU域内に直接効力を持つGDPR(一般データ保護規則)への対応は重要です。日本とEUの間では、それぞれ個人情報保護法とGDPRに基づき、互いのデータ保護制度を同等と見なし、両者間での個人データ流通が可能となっています。

GDPRに準拠するために重要な要件の1つに、DPA(Data Processing Agreement:データ処理契約)があります。個人情報の取り扱いを委託する処理者(※)に対する監督責任を果たすために締結する契約で、「取扱いの対象及び期間、取扱いの性質及び目的、個人データの種類及びデータ主体の類型、並びに、管理者の義務及び権利」1を定めます。

(※)処理者:「管理者に代わって個人データを取扱う自然人又は法人、公的機関、部局又はその他の組織」2

業務委託を行う場合は、適切な委託先の選定や委託契約の締結、委託先での個人情報の取り扱い状況把握といった「委託先の監督」が必要です(個人情報保護法25条)。

第三者認証の取得有無

ベンダーのセキュリティ意識や情報管理体制の評価に、第三者認証は基準の1つになるでしょう。ISO/IEC 27001やISMAP、Pマーク(プライバシーマーク)といった認証取得をベンダー選定の条件にすることで、一定のセキュリティが担保されると考えられます。

プライバシーマーク(Pマーク)制度

個人情報の適切な保護体制を整備している事業者にプライバシーマークを付与する認証制度です。付与された事業者は「個人情報保護方針」を公表し、PDCAを回しながら運用と改善を繰り返し行っていきます。

ISO/IEC 27001

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を構築・運用・改善するための国際規格です。「情報セキュリティの3つの要素」である「機密性」「完全性」「可用性」を管理し、有効活用するための組織の枠組みが示されています。

ISMAP

政府が求めるセキュリティ要件を満たしているクラウドサービスを評価・登録する制度です。国家サイバー統括室・デジタル庁・総務省・経済産業省によって運営されています。

ライトワークスは「ISO27001:2013」認証を取得し、第三者による脆弱性診断を年1回以上実施するなど、信頼を裏付ける第三者認証を得ています。さまざまな企業・団体の厳しいセキュリティ要件にも対応が可能です。

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信頼できるLMSベンダーの見極め方:セキュリティ評価チェックリスト

LMSベンダーの選定に当たり、セキュリティの観点からチェックすべきポイントの例を、カテゴリ別にまとめました。ベンダーの評価・比較にお役立てください。

インフラとアーキテクチャに関するチェックポイント

□データセンターは国内に置かれているか?

□別拠点にバックアップサーバーがあるか?

□脅威に対し高度な多層防御がなされているか?
→WAF、IDS/IPSなど

□(マルチテナントの場合)ネットワーク分離がなされているか?

□パッチ適用は迅速になされているか?

データ保護とプライバシー

□最新の暗号化技術を適用しているか?

□安全なパスワード保存方法を採用しているか?
→ソルトによるハッシュ化、ストレッチングなど

□データ保持/削除ポリシーは明確か?

□法規制対応は明確か?
→個人情報保護法/GDPRなど

□DPAの内容は十分か?

アクセス制御と認証

□必要な認証方式をサポートしているか?
→MFA/2FA、SSO(SAML 2.0)など

□複雑な権限設定に対応できるか?
→RBACの詳細度やカスタム性など

□IPアドレス制限に対応しているか?

インシデント対応とBCP

□インシデント対応計画(IRP)が文書化されているか?内容は具体的か?

□侵害通知は迅速か?

□バックアップ体制は万全か?

□RTO(目標復旧時間)・RPO(目標復旧時点)は適切か?

監査、認証、コンプライアンス

□信頼できる認証を取得しているか?有効期限は?
→ISO27001、ISMAP、Pマークなど。有効期限も確認

□第三者の監査・評価を受けているか?
→ペネトレーションテスト(侵入テスト)など

□サプライヤー管理は適切か?
→ホスティングなど下請け処理業者の管理・監督

信頼性、サポート、実績

□専門のサポートはあるか?

□稼働率は十分か?
→SLA(サービス品質保証)による稼働率保証など

□同業種/同規模の導入実績は豊富か?

□担当者は質問に誠実に対応するか?
→過去のインシデント有無や対応、セキュリティに関する情報開示姿勢など

導入後も重要!安全にLMS運用を継続するための社内運用の4つのポイント

LMSを安全に運用し続けるためには、導入後の社内運用も重要です。PDCAを回し、改善を継続しましょう。

ポイント1:ユーザー教育

スムーズな運用に備えて、必要に応じて従業員への事前教育を実施します。操作方法だけでなく、パスワードポリシーやアクセス権限などのルール変更がある場合、セキュリティリスクの説明とともに周知が必要です。

また、この記事でも述べた通り、セキュリティリスクは多岐に渡る上、常に変動しています。管理者・受講者に対して、継続してセキュリティ教育を実施しましょう。

ポイント2:エンドポイントセキュリティ対策

LMSの利用に限らないことですが、ユーザー端末のセキュリティ対策も怠ってはいけません。特にリモートワークの普及により、社外から社内へのアクセスによるリスクは増大しています。

ハードディスクの暗号化セキュリティソフトの適用およびアップデートなどに加え、外出先で利用する場合は端末の盗難やのぞき見防止対策なども必要になってくるでしょう。

ポイント3:コンテンツ・権限の管理

LMSに載せるコンテンツについては、機密情報の掲載可否や公開範囲などのポリシーを定め、ルール化しましょう。併せて、最小権限を原則としたアクセス権限の設定・管理を徹底することが重要です。

ポイント4:インシデント対応体制の整備

どれだけ対策を徹底しても、インシデント発生の可能性を完全にゼロにすることはできません。インシデントは起こるものとして、ログの分析・異常検知といった監視体制経営層を含めた企業としての対応体制を構築しましょう。

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まとめ

本記事では、LMSのセキュリティリスクと対策ベンダーの選定ポイントなどについて解説しました。

情報漏えいや障害といったセキュリティ事故は企業に深刻な影響を与える可能性があります。セキュリティリスクは常に変動しており、多層防御を基本とした高度な対策が求められます。対応は簡単なことではありません。

その点、クラウド(SaaS)型のLMSは、導入や管理にベンダーの豊富な専門知識を活用し、自社のリソースを抑えながら安定した運用が期待できる点が大きな強みです。LMSの選定に当たっては、製品の機能だけでなく体制や第三者認証なども含めて検討し、信頼できるベンダーを見極めましょう。

貴社に合ったLMSを選定し、安定的な運用を実現するヒントに、本記事がお役に立つと幸いです。

  1. 個人情報保護委員会「一般データ保護規則(GDPR)の条文」,p32, (閲覧日:2025年6月9日) ↩︎
  2. 個人情報保護委員会「GDPRにおける管理者及び処理者の概念に関するガイドライン07/2020 バージョン 2.0」,p5, (閲覧日:2025年6月9日) ↩︎

参考)
・独立行政法人情報処理推進機構 (IPA)「情報セキュリティ10大脅威 2025」,https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2025.html(閲覧日:2025年6月9日)
・独立行政法人情報処理推進機構 (IPA)「中小企業のためのクラウドサービス安全利用の手引き」,https://www.ipa.go.jp/security/sme/f55m8k0000001wpl-att/outline_guidance_cloud.pdf(閲覧日:2025年6月9日)
・個人情報保護委員会「日EU間・日英間のデータ越境移転について」, https://www.ppc.go.jp/enforcement/cooperation/cooperation/sougoninshou/(閲覧日:2025年6月9日)
・一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)「プライバシーマーク制度」,https://privacymark.jp/(閲覧日:2025年6月9日)
・一般財団法人日本品質保証機構(JQA)「ISO/IEC 27001(情報セキュリティ)概要」,https://www.jqa.jp/service_list/management/service/iso27001/(閲覧日:2025年6月9日)
・ISMAP「 ISMAP概要」,https://www.ismap.go.jp/csm?id=kb_article_view&sysparm_article=KB0010005&sys_kb_id=c7b753a583e86a10aa68c6a8beaad3c1&spa=1(閲覧日:2025年6月9日)

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