「第2回 CAREERSHIP User Meet Up」イベントレポート

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2022年8月よりスタートした「CAREERSHIP User Meet Up」。この「Meet Up」は、ライトワークスが目指すユーザー・コミュニティ構築に向けた、はじめの一歩として企画されたもので、日本の人材開発を牽引するエンタープライズ企業の皆様にお集まりいただき、企業を超えたつながりを創出することを目的としたイベントです。自由に想いや意見を出し合えるよう、敢えて少人数のクローズドな会としている「Meet Up」。開催第2回目となる今回は、新たに9社の「CAREERSHIP」ユーザー企業の皆様にお集まりいただきました。

 

▼参加企業・メンバー(五十音順)

  • 株式会社イトーヨーカ堂 人事室採用教育部 マネジャー 倉持 裕美 様
  • H.U.グループホールディングス株式会社 人材開発部 三宅 深雪 様
  • SMBC日興証券株式会社 人材育成部 副部長 盤若 賢二 様
  • 株式会社ダイナム 人材開発部 能力開発担当 山﨑 一樹 様
  • トヨタモビリティパーツ株式会社 商品事業本部 品技情報部 技術教育室 室長 加藤 哲司 様
  • 日清紡ホールディングス株式会社 経営戦略センター 人財・総務室 人財グループ 川北 裕野 様
  • 日鉄物産株式会社 人事部人事企画課 主事 吉澤 亮 様
  • 株式会社ポーラ チャネル戦略部 人材企画チーム チームリーダー 元林 由喜 様
  • ヤフー株式会社 MSグループMS統括本部営業推進本部 営業推進本部 マーケティングコミュニケーション部 座間 菜穂子 様

 

会の冒頭、ライトワークス執行役員・ビジネスソリューション本部長の齊藤から、開会のご挨拶を兼ねて、Meet Upの延長線上で実現したい「CAREERSHIP User Community」の構想についてお話いたしました。欧米諸国に比べ遅れていると言われる日本の人材開発ですが、企業の人材開発に係わるご担当者様同士の関係づくりを行い、ナレッジや課題をシェアし、共に人材開発の未来を創っていきたい。そんな想いをお伝えさせていただきました。

前回同様Meet Upのファシリテーターを務めるライトワークス ビジネスソリューション本部の櫻井より第1回目のMeet Upの模様を皆様にご紹介した後、いよいよ今回のセッションのスタートです。今回はセッション・テーマを「CAREERSHIPの活用」の1本に絞り、3社のご担当者から、それぞれの企業における活用方法やこだわり、今後取り組みたいこと等をシェアいただき、質疑応答の時間を設けました。参加企業の業種はさまざま、参加者の皆様は初めての顔合わせでしたが、休憩時間もあちこちで会話がなされるほどの盛況ぶり。本レポートでは、その一部をご紹介いたします。

各業界における人材育成の課題と解決方法をまとめた事例集

各業界における人材育成の課題と解決方法をまとめた事例集

活用事例①:SMBC日興証券

SMBC日興証券では2020年6月に「CAREERSHIP」を採用したLMS「Nikko Palette」をリリース。
特徴的ないくつかの取り組みの中から、スキル管理機能を活用したスキルマップについて同社の盤若様よりご紹介いただきました。

 

同社のスキルマップは、150余りある部署名が一番の上の行に並び、各部署名の下に若手向けや管理職向けなどに必要スキルが並んでおり、クリックするとそのスキルを学べる学習コンテンツに遷移できる作りになっています。学習コンテンツは、「CAREERSHIP」内に格納している社内情報コンテンツと、一般的なビジネススキルを学べる外部コンテンツとがあります。スキルマップ上にこれら学習コンテンツへの動線があることで、学びのきっかけのひとつとなることも意図されています。

スキルマップにはスキルとそれに紐づく学習教材だけでなく、各部署の紹介ページも設けられています。紹介ページでは各部署が作成した部署紹介動画や実際にその部署に所属する社員2~3人のロールモデルコンテンツを見ることができます。Meet Up内では、このロールモデルコンテンツにどのような情報が掲載されているかまで詳細にお話しいただきました。SMBC日興証券のスキルマップとロールモデルは、その部署で働くイメージや必要なスキルをよりリアルに伝え、学びへと促すことのできるコンテンツであると感じました。

参加者の皆様からは、スキルマップの活用方法やメンテナンスについて、また、キャリアカルテとの関係についてなど、かなり具体的な質問が飛び出しました。各参加者とも、自社の課題や施策にどのように役立てられるかという視点があり、Meet Upならではの議論がなされました。

活用事例②:トヨタモビリティパーツ株式会社

トヨタモビリティパーツは、自動車のバンパーやエンジンオイル、タイヤ、フロアマット、カーナビなど、トヨタの新車が工場から出荷された後に発生するオプション品や、アフターサービス・メンテナンスに係わる補修部品・用品を広く取り扱っている会社です。33社あった地域販社をトヨタモビリティパーツとして一社化したという背景があり、一社化するのであれば各社各様になっていた社内教育の取り組みを共通のプラットフォームで展開した方が良いだろうということで、2年前に「CAREERSHIP」を採用したeラーニングシステムが立ち上がりました。

 



トヨタモビリティパーツの加藤様からは、同社の特徴的な取り組みとして、内製している動画教材のお話をしていただきました。システム立上げ当初の教材は、PowerPoint資料に音声を吹き込むというような形式のものだったとのこと。それでは見る方にとって面白くない、YouTube感覚で動画を作った方が良いのでは、ということで、社内にある整備用のピットに車を入れ、解説しながら整備する様子を撮影したものを教材化するようになりました。

実際の制作現場では、キーマンとなる社員の方の指示のもと必要な素材を次々と撮っていき、編集も在宅ワークの派遣社員の方にお願いするなど、かなり効率的に進められている様子。これを業者に外注するとなると、依頼や確認のやりとりだけでもかなり時間がかかります。内製することで、ローコストでスピーディ且つ整備士目線でわかりやすく温かみのある教材を作ることができています。

教育のシステムや教材が整いつつある中、次の課題は利用率の向上です。教材を見た人の満足度は高いのだけれど、見るまでのハードルが高く、なかなか利用につながらない。これは、教材の多くが必修ではなく自己啓発的なものであるということにも一因があるようです。目の前の業務を優先するとどうしても自己啓発が後回しになりがちです。いかに自己啓発の優先順位を上げ、自律的に学べる社員やスタッフを増やしていけるか、ということは各社共通の課題です。参加の皆様からも、それぞれの会社での取り組みや工夫、問題点などを共有いただきました。

活用事例③:株式会社ポーラ

ポーラでは、店舗の販売員向けの学習プラットフォームとして2019年1月に「CREERSHIP®」を採用したサイト「P-Study」を立ち上げました。2020年以降、コロナ禍より店舗をとりまく状況も大きく変わり、「P-Study」が全国の販売員とつながる唯一の情報伝達となると、その重要度は一気に高まり、学習以外のコンテンツや情報も載せてほしいというリクエストが社内から殺到。その結果、「P-Study」は必要な情報がどこにあるかわかりづらいサイトになってしまいました。そこでPOLAでは「P-Study」のリニューアルを実施。10代から80代までの幅広い年代の販売員の方が直感的に使えるサイトとして生まれ変わりました。

 

ポーラ様_トップページ

ポーラの元林様からは、「P-Study」の画面を使用シーンに沿って見せていただきながら、リニューアルによって施されたさまざまな工夫や機能活用方法を紹介いただきました。たとえば「今月これを見てほしい!」という教材をプレイリスト的にトップページに並べたり、個々のユーザーの学習途中の教材や申込みをした研修を表示させたり。隙間時間を使って学習に取り組む販売員にとって、いかにわかりやすく使いやすいかという視点が徹底されたサイトであることが伝わりました。

普段は目にすることのできない他社の「CAREERSHIP」トップページを見る機会があるのもMeet Upの醍醐味のひとつですが、Meet Up参加者の皆様も「P-Study」からはたくさんの驚きと発見があったようで、Meet Up事後アンケートでも「トップページの掲載項目を見直したい」「直観的に操作できるUIにしたい」などのコメントが多数寄せられました。

また、元林様からは、これからやりたいことのひとつとして、エンタメ性のある学びの提供が挙げられました。学習意欲の高い方に限らず、学ぶ人を増やしていくには、楽しく学べる仕組みや教材づくりも重要。この点について、今回は時間の関係上、十分な議論ができませんでしだが、各社とも関心が高く、また「FUN TO LEARN」を掲げるライトワークスとしても追いかけたいテーマです。今後のMeet Upで皆様の取り組みやお悩みをシェアいただける機会を設けられればと思っています。

Meet Up終盤にはライトワークス ビジネス開発チームのリーダーで「CAREERSHIP」のエバンジェリストでもある柴山も加わり、「CAREERSHIP」の機能詳細や今後に関する質疑応答の機会も設けました。まだ公式には発表できないような検証中の機能開発についても少しだけお話させていただきました。

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*2021年4月現在、グループ会社を含む、当社調べ

まとめ

今回のMeet Upも、自社事例をシェアしてくださった3社のご担当者をはじめ、皆様の積極的な発言により、非常に中身の濃いイベントとなりました。また、利用率向上や学びの時間の確保など、各社が共通して抱える問題や課題も少しずつ見えてきています。これらがまた新たなディスカッション・トピックとなりユーザー・コミュニティとして活性化していく。そんなコミュニティの未来像を感じることができました。

最後に、事後アンケートでいただいたご意見の一部をご紹介して本イベントレポートを締めたいと思います。

Meet Upの良かった点/改善点

  • 各社の「CAREERSHIP」の活用方法を共有することで、様々なヒントが得られ、自社サイトの充実に役立つ情報が多数ありました。また参加者全員が「CAREERSHIP」という共通点があり、打ち解けるのに容易な雰囲気でした。
  • 各社の様々な取り組み状況がわかった点。これまで利用していなかった機能について活用イメージが具体的になりました。
  • 小集団でフランク且つカジュアルに情報交換ができました。時間内で聞けなかったこと、少し突っ込んだ内容について、懇親会で聞くことができました。

次回Meet Upで扱って欲しいテーマ

  • 社内でCAREERSHIPに携わるメンバーは何人ぐらいいるのか・・・など、運営方法について皆様に聞いてみたいと感じました。

こんなことに取り組んでみます!

  • TOP画面の整理、社内検定のCAREERSHIP上での実施、に取り組んでみます。
  • トップ画面の改革に取り組みます!

今後コミュニティに期待すること

  • LMSの有効的な活用方法共有のみならず、教育関連の意見交換。現在の課題として、労働力人員の減少による教育時間の確保が難しくなっておりますので、教育手法についてお伺いしたいと思っております

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