【ウェビナーレポート】2026年度新入社員研修のポイント データで見る「新人の本音」と「人事の課題」とは?~最新調査結果から徹底解説~(2025年11月実施)

2025年11月20日、株式会社ライトワークスは、「2026年度新入社員研修のポイント データで見る新人の本音と人事の課題とは 最新調査結果から徹底解説」と題したウェビナーを開催しました。

このレポートでは、当日のセミナーで解説された調査結果のポイントと、2026年度の新入社員研修を成功させるための具体的なヒントを紹介します。

【開催概要】
開催日時:2025年11月20日(火)11:00〜11:40
費用:無料
形式:オンライン
スピーカー:株式会社ライトワークス コーポレート推進部 部長 櫻井 康一
※肩書はイベント実施当時のもの

ウェビナーの概要

新入社員のエンゲージメント向上や早期離職の防止が多くの企業で課題となる中、新入社員研修のあり方が改めて問われています。しかし、人事担当者はリソース不足や現場からの改善要求といった現実に直面しているのが実情です。

本ウェビナーでは、ライトワークスが実施した最新の「新入社員研修に関する調査」の結果を基に、新入社員が抱えるリアルな不安や期待(本音)と、人事担当者が直面する課題をデータで徹底解説。

両者の間に存在する「意識のギャップ」を浮き彫りにした上で、そのギャップを解消し、新入社員の成長実感とエンゲージメントを高めるための具体的な研修設計のポイントを提案しました。

あわせて、人事担当者の工数削減と研修効果の最大化を両立するライトワークスのソリューションについても情報提供が行われました。

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新入社員研修のリアル|データで見る「新人の本音」と「人事の課題」

効果的な研修を設計するためには、まず研修を受ける新入社員と、研修を企画する人事担当者、双方の現状を正しく理解することが不可欠です。ライトワークスが実施した最新の調査結果から、両者の本音と課題を探っていきましょう。

新入社員が本当に不安なのは「ビジネスマナー」と「マインドセット」

入社を控えた新入社員は、一体どのような点に不安を感じているのでしょうか。

「入社当時、ビジネスパーソンとして働く上で足りないと感じていた知識・スキル」を尋ねた調査では、「名刺交換、電話応対など、基本的なビジネスマナー(12.3%)」「自社の社員としてのマインド(12.1%)」「ビジネスパーソンとしてのマインド(11.6%)」が上位を占めました。

新入社員が抱える悩みとは

この結果について、櫻井氏は次のように分析します。

「専門的なスキルよりも、まずは『社会人として通用するのか』という、切実な不安の表れではないでしょうか。新入社員研修の冒頭でこれらの不安を払拭することが、社会人生活の滑り出しにおいて極めて重要といえます」

専門的な業務スキル以前に、社会人としての土台となる部分に大きな不安を抱えているのが、新入社員の偽らざる本音のようです。

満足度が高いのは「参加型研修」、でも約4割は成長を実感できず


満足度が高い研修は?

研修の実施形式に目を向けると、新入社員の志向がより鮮明になります。

満足度が最も高かった研修形式は、「グループワーク、ディスカッションなどの参加型研修」で、「大変満足」「やや満足」を合わせると77.5%に達しました。これを受けて櫻井氏はこう分析しています。

「新入社員は、一方的に情報を受け取るだけでなく、自ら考え、他のメンバーと対話する能動的な学習体験を求めていることの表れです。また、同期とのつながりを実感したいという思いも、参加型研修の満足度を高める一因になっているのではないでしょうか」

一方で、研修の効果については厳しいデータも出ています。

入社前に感じていたスキル不足に対し、研修後に「十分に獲得できた」と実感している新入社員は、わずか15.3%。「やや獲得できた(47.7%)」を合わせても約6割で、残りの4割は研修の効果を明確に実感できていないという現実が明らかになりました。

櫻井氏は、「成長実感の欠如は、研修内容と本人の期待との間にミスマッチがある可能性を示唆しており、モチベーション低下やエンゲージメントの伸び悩みにつながる可能性もはらんでいます」と警鐘を鳴らします。

人事担当者のリアルな悩み「工数が足りない」「現場から改善要求」

一方、研修を企画・運営する人事担当者はどのような課題を抱えているのでしょうか。調査からは、理想と現実の間で奮闘する姿が浮かび上がってきます。

人事担当者が直面する課題として最も多く挙げられたのは、同率で「実施や準備が煩雑で時間や工数がかかる」と「配属部署より研修内容を改善してほしいと意見が出ている」(いずれも31.8%)でした。

人事部が直面するリアルな課題

「やりたいことはあるが、とにかくリソースが足りない。現場からは『研修を改善してほしい』という意見が出る。それを受けて工夫や改善を重ねたいとは思うが、どうにもリソースが足りない…という難しい状況に陥っている方も多いのではないでしょうか」(櫻井氏)

さらに、「新入社員の早期離職が多い」「新入社員から不満の声が出ている」といった声も挙がっており、研修内容への不満がエンゲージメント低下や、最悪の場合は早期離職につながっている可能性も示唆されています。

新人と人事の間に横たわる「意識のギャップ」

新入社員のホンネの人事の課題

ここまで見てきたように、新入社員の本音と人事担当者の課題の間には、いくつかの「意識のギャップ」が存在します。

・研修手法のギャップ:新人は「参加型(グループワーク)」を望んでいるが、人事側の実態は「講義型」が中心となっている。

・研修目的のギャップ:新人はまず「社会人として通用するか」という基礎的な不安の解消を求めているのに対し、人事側が最重要視しているのは「業務に必要な知識(ハードスキル)の習得」である。

・成長実感のギャップ:新人の約4割が研修効果を実感できていない一方、人事側は「早期離職」や「新入社員からの不満」を大きな課題として認識している。

櫻井氏は、「これらのギャップを解消することが、効果的な研修設計の鍵となる」と指摘します。

ギャップを埋める!2026年度新入社員研修を成功させる4つのポイント

それでは、新入社員と人事の間に存在するギャップを埋め、より効果的な新入社員研修を実現するためには、具体的にどのような点を意識すればよいのでしょうか。ウェビナーでは、4つのポイントが提示されました。

ポイント1:基礎教育の徹底で「初期不安」を解消する

櫻井氏が最初に提言するのは「初期不安」の解消です。

「新人のニーズと人事の提供内容が合致しているのが基礎教育です。研修冒頭でマナーや仕事への向き合い方を徹底的に教育し、『社会人としてやっていける』という自信を持たせることが、エンゲージメントを高める第一歩となります」

前述の通り、新入社員が最も不安に感じているのは、ビジネスマナーや社会人としてのマインドセットです。まずはこの「初期不安」を丁寧に解消すること。それが、その後の学習意欲や組織への定着にもつながる重要なステップとなります。

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ポイント2:満足度の高い「参加型グループワーク研修」を積極的に導入する

新入社員の満足度が最も高い「グループワーク」。しかし、人事担当者にとっては準備の工数がかかるのも事実です。この課題を解決する鍵として、櫻井氏は「ブレンディッドラーニング」の活用を提案します。

「知識のインプット、いわゆる座学に相当する部分はeラーニングでどんどん事前学習させましょう。そして、貴重な集合研修の時間は、知識を応用するグループワークやケーススタディに集中させるのです」

この方法であれば、集合研修の時間をより実践的でインタラクティブなものにでき、新入社員の満足度と学習効果を両立させることが可能です。人事担当者の工数削減にもつながるでしょう。

ポイント3:現場で求められる「実践的スキル」との連携を強化する

「研修で学んだことが、現場で全く役に立たない」

これは、研修が抱えがちな問題の一つです。こうした事態を避けるためには、企画段階からの連携が欠かせないと櫻井氏は説明します。

研修の企画段階から現場と連携して、配属後すぐに役立つスキルを特定し、カリキュラムに組み込みましょう。研修で学んだことが実務に直結していると実感できれば、モチベーション向上にもつながります」

ポイント4:成長実感を持たせる「3段階の効果測定」とフォローアップ

新入社員の約4割が成長を実感できていないという課題に対し、櫻井氏は効果測定とフォローアップの重要性を説きます。

「例えば、以下のような3段階でのフォローアップが考えられます」

①研修直後:知識の定着度を確認する
②配属3カ月後:スキルの実践度を多角的に評価する
③配属6カ月後:成長実感を醸成して次の課題を発見する

研修を「やりっぱなし」で終わらせず、定期的に学習の成果を振り返り、成長を可視化する機会を設けること。それによって、新入社員は自身の成長を実感し、次のステップへのモチベーションを高めることができます。

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まとめ|効果的な研修設計で、新人の輝かしいスタートを

ウェビナーでは、ライトワークスの調査データをもとに、新入社員の本音と人事の課題、そして両者のギャップを埋めるための4つのポイントを解説しました。

  • ポイント1:基礎教育の徹底で「初期不安」を解消する
  • ポイント2:満足度の高い「参加型研修」を積極的に導入する
  • ポイント3:現場で求められる「実践的スキル」との連携を強化する
  • ポイント4:成長実感を持たせる「3段階の効果測定」とフォローアップ

新入社員の不安に寄り添い、成長を実感できる研修を設計することが、彼らのエンゲージメントを高め、早期離職を防ぎ、ひいては企業の持続的な成長につながります。

ライトワークスでは、こうした課題を解決するソリューションとして、LMS(学習管理システム)と1,000本以上のコンテンツを一体化したパッケージ「CAREERSHIP GROWTH」や、働くことへの不安を払拭し、社会人としての自信を育むeラーニング教材「フレッシャーズシリーズ」などを提供しています。

また、研修後の行動変容や意識変容を図るためのアンケート設計の支援も可能です。

研修業務の大幅な効率化と、効果的な研修の実現を両立させるこれらのサービスにご興味のある方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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>会社案内パンフレット、各種事例、eラーニング教材サンプル、調査資料をダウンロードいただけます。

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