独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)は、民間企業の労働者10,000人を対象とした「人材育成と能力開発の現状と課題に関する調査」の結果を公表しました 。
本調査(2024年10~11月実施)は、厚労省の調査では対象となっていない従業員30人未満の中小零細企業の実態を含め、日本の労働者の能力開発への取り組み状況を可視化することを目的としています 。
仕事と家庭の「忙しさ」が障壁
調査によると、2023 年度の1 年間に仕事に関わる自己啓発を行った人は14.9%にとどまりました。
自己啓発を行わなかったと回答した人の、その理由として最も多かったのは「仕事が忙しくて時間が取れない」(32.8%)でした。次いで「自己啓発を行っても会社で評価されない」(26.1%)、「費用を負担する余裕がない」(21.5%)、「スキルアップを求められていない」(17.5%)が上位を占めています。
また、自己啓発を行わなかった理由が「家事・育児・介護などで忙しくて時間が取れない」とする回答が、女性の方が男性よりも10ポイント以上上回っています 。性別やライフステージに応じた時間的制約が、依然として能力開発の大きな障壁となっていることが示されました 。
AI・ITスキルの学習ニーズが拡大
自己啓発を行ったと回答した人に対して自己啓発の内容を尋ねたところ、最も多いのは「仕事に関連する専門的知識(AI・IT以外)」(49.8%)、次いで「資格取得に必要な知識」(28.4%)でした。
続いて「AI・IT等の専門的知識」(20.9%)となりました。これは2020年の前回調査から5ポイント上昇しており、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴い、個人の学習意欲がデジタルスキルへとシフトしている実態が浮き彫りになっています。
先端スキル学習への「時間」の確保を
本調査では、自己啓発においてAI・ITスキルの習得ニーズが高まっている一方で、最大の阻害要因が「仕事の忙しさ」であることが示されました。
自律学習を促すためには、費用補助などの金銭的支援だけでなく、業務時間内での学習機会の提供や、学習時間を確保するための業務量の調整など、組織的なバックアップが不可欠です。
従業員の「学びたい」という意欲を時間不足で埋没させない環境づくりが、企業の競争力に直結します。
初級者でも試したくなる!AIの幅広い活用法を動画で! ⇒ eラーニング教材「With AIシリーズ」を見てみる
関連記事を見る
・【比較表あり】AI基礎はeラーニングで!主要教材12選と選定ポイント
・自己啓発とは?メリットとデメリット、手段化して仕事に活用する方法
・マイクロラーニングで自律学習を促進!人材育成への活用方法も解説
資料の詳細は、以下をご覧ください。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構, 調査シリーズNo.258「人材育成と能力開発の現状と課題に関する調査(労働者調査)」
https://www.jil.go.jp/institute/research/2025/258.html
