経団連、労働移動のアクションプラン策定ー採用多様化とマイクロクレデンシャル活用が鍵

一般社団法人 日本経済団体連合会(以下、経団連)は、デジタルトランスフォーメーション(DX)やグリーントランスフォーメーション(GX)の進展、人口減少に伴う労働力不足に対応するため、「労働移動の積極的な推進」に向けたアクションプランを策定しました 。

本プランでは、2026年度から2028年度を想定期間とし、企業・政府・教育機関が優先して取り組むべき具体的な施策を整理しています 。

転職希望者は増えるも、実際の労働移動には大きな乖離

日本の労働市場の現状に関しては、2024年の平均勤続年数は12.4年であり、アメリカ(3.9年)やイギリス(9.4年)、ドイツ(10.1年)などの主要国と比較して長い傾向にあります 。

正規雇用労働者の転職希望者数については、2013年の307万人から2024年には561万人へと大幅に増加しました 。しかし、実際の転職者数は伸び悩んでおり、希望者数との間に大きな乖離(かいり)が生じています 。

転職活動をしたが断念した理由として、「転職活動をする時間がない(33.0%)」、「賃金や処遇の条件が希望に合わない(28.2%)」、「自分に合う業種がわからない(27.4%)」といった回答が多く、円滑な労働移動を阻む壁となっています。

企業に求められる採用の多様化とキャリア形成支援

経団連は、企業が優先的に取り組むべき事項として「採用方法の多様化」を挙げ、通年採用や経験者・カムバック採用の導入・拡大を最優先事項(★★★)に位置づけています。

また、DEI(多様性、公平性、包摂性)の浸透や、ジョブ型雇用を含む「自社型雇用システム」の確立も重視しています。

社内における労働移動の推進では、上司や人事部門によるキャリア形成面談、社内公募制やFA制度の拡充を通じた「社員の主体的なキャリア形成と実現への支援」が最優先課題です。

これに加え、時短勤務やサバティカル休暇の導入受講費用の補助といった能力開発支援制度の拡充も求められています。

リスキリング支援とマイクロクレデンシャルの活用

教育分野では、リスキリングを含むリカレント教育支援の拡充が重要視されています。

具体的には、知識・スキルを短期間のプログラムで柔軟に学べる「マイクロクレデンシャル」に対する社会の理解促進や、個人が自らの学修歴を生涯蓄積・活用できる仕組みの導入、産学連携による教育プログラムの開発を推進する方針です。

自律的キャリア意識の醸成と「スキルの可視化」が不可欠

人材育成担当者は、社員が「同一企業でのキャリアモデル」から「複数の企業や職種を経る自律的なキャリア形成」へと転換できるよう、社内公募や面談を通じた機会提供を強化する必要があります 。

特に、マイクロクレデンシャルなどの客観的なスキル証明を評価基準に組み込むことは、社員のリスキリング意欲を高め、適材適所の配置を実現するための有効な手段となります 。

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資料の詳細は、以下をご覧ください。
一般社団法人 日本経済団体連合会, 「労働移動の積極的な推進」実現に向けたアクションプラン
https://www.keidanren.or.jp/policy/2025/075.html

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