人的資本開示は「ストーリー」重視へ、次の課題は財務価値への貢献説明

デロイト トーマツ グループは、TOPIX100構成銘柄企業を対象に2025年3月期までの有価証券報告書を用い、人的資本の開示内容および役員報酬の実態を調査・分析しました。

調査結果から、価値創造を意識した人的資本開示が充実してきていることなどが明らかになりました 。

 

「人事施策と指標の連動性」が向上

人的資本開示調査では、企業の価値創造ストーリー構築に必要なポイントとして「経営戦略と人材戦略の連動」と「人事施策と指標・目標との連動」の2つの側面から分析が行われました 。

調査によると、「経営戦略と人材戦略の連動」に関しては、アウトカム(人的資本投資の成果)の定義を実施している企業は18%、一部実施している企業は29%でした。文章の肉付けや体系整理によって人材戦略の背景や目的を明確化させ、経営戦略につながるストーリーを充実させる企業が目立ちました。

人的資本に関する「人事施策と指標の関係性」を整理して開示する企業は、前年の45%から56%に増加しました。

また、目標や経年推移を用いて施策の進捗状況を検証・説明する企業も77%から84%へと増加しており、単に施策を羅列するだけでなく、体系的に整理し、進捗を説明しようとする工夫が見られます。 

採用する指標は、多くの企業で固定化してきている傾向にあり、開示される指標としては「ダイバーシティ」(91%)が最も多く、次いで「エンゲージメント」(63%)、「育児休業」(45%)と続いています。

人材育成に関する指標としては、一人当たりの研修費や研修受講率等の「育成(研修)」関連の他、デジタル人材数や自律的なキャリア支援制度の利用率等を含む「スキル・経験」に関する指標に増加傾向が見られました。

人的資本にかかる取り組み開示において、多くの企業で取り上げられた人事施策は、「従業員サーベイ実施」「健康・メンタルサポート」が特に多く、本調査結果では各施策の実態を紹介しています。

 

「稼ぐ力」への貢献説明が課題

多くの企業で人的資本開示が充実してきている一方で、人的資本への取り組みが、経営戦略で掲げる売上や利益といった財務価値の向上にどうつながるのか、踏み込んで説明する企業はまだ一部にとどまっています。 

また、中長期的な目標設定が見えない開示も一部で見られ、投資家が重視する将来を見据えた情報提供が今後の課題とされています。 

人材育成・キャリア支援担当者にとっては、自社の中長期的な競争力・財務価値にどう貢献するかを意識した人材戦略・施策の設計と、その進捗・成果を財務的な成果と結びつけて説明できるような定量的な指標の活用が重要になってくるでしょう。

 

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資料の詳細は、以下をご覧ください。
デロイト トーマツ グループ, 有価証券報告書における開示実態調査2025
https://www.deloitte.com/jp/ja/services/consulting/perspectives/annual-securities-reports-disclosure-practices-survey-2025.html

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