厚生労働省は、令和4年3月に卒業した新規学卒就職者の就職後3年以内の離職状況を取りまとめ、公表しました。全体として離職率は前年度より低下しており、特に大学卒の改善幅が大きくなっていますが、事業所規模や産業による定着率の差は依然として課題となっています。
規模間の格差は依然大きく
就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が37.9%(前年度比0.5ポイント低下)、新規大学卒就職者が33.8%(同1.1ポイント低下)となりました。
事業所規模別に見ると、1,000人以上の大企業では高卒26.3%、大卒27.0%と比較的低い水準にとどまっています。一方、5人未満の事業所では高卒63.2%、大卒57.5%、5〜29人規模でも高卒54.6%、大卒52.0%となっており、小規模事業所ほど離職率が高い傾向が顕著です。
宿泊・サービス業で高い離職率
産業別の就職後3年以内離職率(「その他」に分類される産業を除く)を見ると、高卒・大卒共に「宿泊業、飲食サービス業」が最も高く、高卒で64.7%、大卒で55.4%に達しています。
次いで高いのが「生活関連サービス業、娯楽業」(高卒61.5%、大卒54.7%)、「教育、学習支援業」(高卒53.6%、大卒44.2%)となっており、対人サービスを中心とする業界での人材定着の難しさが浮き彫りになっています。また、「医療、福祉」や「小売業」も上位5産業に入っています。
定着支援策の再点検を
今回の発表では全体的な離職率の低下が見られましたが、依然として「新規学卒就職者の3割以上」が3年以内に離職する現状に変わりはありません。特に中小規模の事業所や、離職率の高い産業に属する企業では、早期離職防止が喫緊の課題です。
厚生労働省は、新卒応援ハローワークなどを通じて職場定着支援や離職者への就職支援を継続するとしています。各企業においても、同業他社や同規模企業の平均値と自社の状況を比較し、若手従業員へのフォロー体制や職場環境の改善策を検討する良い機会と言えるでしょう。
新入社員研修の実態と新入社員のホンネをチェック! ⇒ 新入社員研修調査レポートを無料ダウンロードする
関連記事を見る
・新入社員研修で挨拶をどう教える?指導の型・心構えから効率化まで徹底解説
・新入社員を伸ばすオリエンテーションの内容5選!目的や実施フローも解説
・【営業・事務職】新入社員研修で身につけたいスキルは?事例とポイントを解説!
・従業員エンゲージメントとは 定着率の向上と組織の成長をもたらす鍵
・〔メンター制度導入の手引き〕事例にみる 人材の成長と定着のポイント
資料の詳細は、以下をご覧ください。
厚生労働省, 新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00010.html
