eラーニング研修の受講時間の目安は?研修効果を高めるポイントを解説

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eラーニング研修の受講時間の目安は?研修効果を高めるポイントを解説

オンラインで受講できる「eラーニング」は、多くの企業で普及しつつあります。eラーニングは社員が自分のペースで学べることがメリットですが、より効果を高めるためには適切に運用することが必要です。

特にeラーニングの時間設定については、どれくらいの時間に設定するのが適切か分からない方も多いでしょう。そこで本記事では、eラーニングの適切な時間の目安研修効果を高めるポイントについて、詳しく解説します。

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eラーニングの効果を高める時間の目安

eラーニング研修の効果を高めるためには、1本あたりの「時間」を意識することが大切です。1本あたりの時間が長すぎると、理解が追い付かずモチベーションの低下につながったり、視聴途中で集中力が保てなくなり、習熟度が下がってしまったりします。そのため、eラーニングのコンテンツは短時間が理想的です。

コンテンツは1本15分前後が理想的

eラーニングのコンテンツは、1本あたり15分前後、長くても30分未満が理想的です。人間が集中力を最大限に保てる時間は、15分程度だと考えられています。そのため、60分の長い動画を1本作るよりも、15分のショートコンテンツ4本に分けるほうが、集中力を保ちやすいでしょう。

ちなみに、短時間で行う学習方法は「マイクロラーニング」と呼ばれています。自身のペースで学べるeラーニングは、このマイクロラーニングにも最適な手法です。マイクロラーニングについて以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

1日の学習時間の目安は合計1時間〜1時間半程度

eラーニングの1日あたりの学習時間は、おおむね1時間1時間半が目安となります。ただし、前述したように1時間以上みっちり学習するのではなく、休憩を挟みながら15分程度のショートコンテンツを数本こなす方が、負担感も少なく取り組みやすいでしょう。

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eラーニング研修の時間は「労働時間」にすべき?

eラーニングでよくある懸念点が、「eラーニング学習の時間労働時間含まれるか」という点です。重要なポイントは、eラーニングに「受講義務」があるかどうかです。eラーニング学習の時間の取り扱い方や注意点は次のとおりです。

  • 業務上の指示の場合は労働時間に含める
  • 社員が任意で受講する場合は労働時間に含めない
  • 導入前に社内ルールの策定が必須

業務上の指示の場合は労働時間に含める

eラーニング受講が業務上の命令で実施される場合は、労働時間に含めることが理想的です。例えば、新入社員研修やキャリアアップ研修などでeラーニングを行う場合は、業務上の命令なので業務時間としてカウントします。業務命令でありながら、労働時間から除外すると、社員のモチベーション低下につながる恐れがあるので注意が必要です。

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社員が任意で受講する場合は労働時間に含めない

業務命令ではなく社員が自分の意思で自由に受講する場合は、労働時間から除外しても問題ありません。ただし表面上は任意であっても、受講しない場合に罰則があったり、業務上必要なスキルが取得できなかったりすると、事実上の強制と見なされるケースもあるので注意が必要です。

導入前に社内ルールの策定が必須

eラーニングの受講時間の取り扱い方は、企業のルールによって異なります。曖昧な状態のまま進めると社員の不満につながる恐れがあります。そのため、eラーニング導入時は以下のような点について、あらかじめルールを策定しておくことが大切です。

  • 強制受講か任意受講か
  • 人事評価に影響するか
  • 受講できる時間帯

上記のようなルールを決めた上で、eラーニングを適切に運用することが大切です。

eラーニングの学習効果を高めるためのポイント

eラーニング学習効果を最大化するために、以下の5つのポイントを意識しましょう。

  1. 受講時間を管理できるシステムを導入する
  2. さまざまなデバイスでの受講に対応する
  3. 定期的なヒアリングで改善を繰り返す
  4. アウトプットの機会を設ける
  5. サポートやフォローアップの体制を整える

1.受講時間を管理できるシステムを導入する

eラーニングには読み飛ばしスキップなど、不正受講のリスクがあります。eラーニングの効果を高めるためには、受講時間や履歴管理できるシステムを選ぶことが大切です。最後まで視聴しないと受講済みにならないものや、早送りができないようなシステムにすると、学習効果が高まるでしょう。

2.さまざまなデバイスでの受講に対応する

eラーニングはマルチデバイスに対応していることで、自主学習のハードルを下げることができます。例えば、社内のパソコン以外では視聴できない場合、自主的に学習しづらくなります。モバイル端末で受講できるようになれば、通勤時間や寝る前10~15分の「すきま時間」を活用することも可能です。特に若い世代はPCよりスマートフォンがメインなので、自主学習を促す目的も含め、モバイル端末で利用できるようにしましょう。

3.定期的なヒアリングで改善を繰り返す

eラーニングのコンテンツは、1度作成して終わりではなく、定期的に社員へのヒアリングを行って改善を続けることが大切です。例えば、「コンテンツの設定時間が長すぎる」「内容が時代とフィットしていない」などの受講者が不満に感じている部分を引き出し、意見を反映させましょう。コンテンツを適切な内容にブラッシュアップしていくことで、学習者の習熟度も向上します。

4.アウトプットの機会を設ける

eラーニングが抱える課題として「学習内容が実務に活かしにくい」という点があります。eラーニングは知識のインプットがメインなので、単に視聴するだけでは実践力は身に付きにくいと言えます。グループワークOJTなどの研修と組み合わせ、社員のスキルを総合的に高めていきましょう。

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5.サポートやフォローアップの体制を整える

良質なeラーニングコンテンツを提供しても、視聴しただけでは社員がすべてを完璧に理解できるわけではありません。そのため、社員の習熟度を踏まえたサポートを行ったり、フォローアップ研修を行ったりすることで、eラーニング学習の効果が高まります。

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まとめ

eラーニングは、1本あたりのコンテンツ時間なるべくコンパクトにまとめるとよいでしょう。30分以上の長いコンテンツは集中力を保ちにくく、理解度の低下につながったり、モチベーションが低下したりします。マイクロラーニングを意識して、15分前後小分けにした、学びやすいコンテンツ作成を意識しましょう。

また、eラーニングを指揮命令下で行う場合は、受講時間を労働時間に含めることが理想的です。eラーニングの時間の取り扱い方については、事前にルールを策定して社員に共有しておきましょう。

 

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